写真1 放射線化学療法も外科手術も有益とHanna Carstens氏

 手術可能な局所性食道癌では、放射線化学療法外科手術で、治療成績に差がないことが報告された。ランダム化臨床試験フェーズ3の結果、明らかになったもので、ストックホルムKarolinska大学病院のHanna Carstens氏(写真)らが6月2日、第43回米国臨床腫瘍学会で発表した。

 対象は、2000年から2004年の間に、スカンジナビア多施設治験に登録された食道癌の患者91人。癌種は切除可能な扁平上皮癌 (50%) または腺癌 (50%)で、それぞれ放射線化学療法群と外科手術群に割り振られた。

 化学療法は、シスプラチン100mg/m21日1回と5-フルオロウラシル750mg/m2 /24時間(注入1〜5日)を3週ごとに3サイクル実施した。また、化学療法の群では、原発腫瘍と局所リンパ節を含む領域に対して放射線療法(トータル64Gy)を行った。一方の手術は、標準的な手技にのっとって行い、2領域リンパ節郭清も実施した。

 51.8カ月(中央値)の追跡調査の結果、死亡例は全体で65人だった。生存中央値は、放射線化学療法群が12.8カ月、一方の手術群では15.8カ月だった。1年生存率をみると、前者が56%、後者が55%で有意差はなかった。また、2年目の生存率は、放射線化学療法群37%、手術群25%、4年目の生存率は、放射線化学療法群29%、手術群23%で、いずれも有意な差は認められなかった。