写真1 フェーズ3臨床試験NO16966(XELOX-1)を発表したSaltz氏

 転移性大腸癌において、オキサリプラチンをベースにした化学療法(XELOXあるいはFOLFOX4)にベバシズマブを追加すると、無増悪生存期間(PFS)が有意に改善することが、フェーズ3臨床試験NO16966(XELOX-1)で明らかになった。米国Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのLeonard Saltz氏(写真)が6月2日、第43回米国臨床腫瘍学会で発表した。

 NO16966(XELOX-1)は、ファーストライン治療として、XELOX あるいは FOLFOX4に、ベバシズマブを併用した場合の有効性を検討した初めてのフェース3臨床試験。試験ではXELOX+プラセボ群(350人)、XELOX+ベバシズマブ群(350人)、FOLFOX4+プラセボ群(351人)、FOLFOX4+ベバシズマブ群(349人)の4群に分けて比較した。

 この結果、XELOX+ベバシズマブ群あるいはFOLFOX4+ベバシズマブ群の無増悪生存期間(PFS)は、中央値で9.4カ月、プラセボ群は8.0カ月であり、ベバシズマブ群のプラセボ群に対するハザード比は0.83(97.5%信頼区間;0.72-0.95、p=0.0023)と、PFSは有意に改善することが示された。

 さらに治療後28日以内の病気の進行および死亡のみを対象にしたPFS中央値は、それぞれ10.4カ月、7.9カ月、ハザード比は0.63(97.5%信頼区間;0.52-0.75、p<0.0001)となった。

 全患者を対象としたPFSと、治療に関連が強い期間に限定したPFSでは、結果に違いが見られたことから、ベバシズマブを病気進行まで継続することが、PFSの延長につながるのではないかと考察している。ただし今回の分析で、全生存では有意な差は見られなかった。

 また試験中に治療を中止した患者は、プラセボ群が86%、ベバシズマブ群が83%とほぼ同程度であったが、このうち病気の進行や死亡を原因とする治療中止がプラセボ群では56%を占めるのに対し、ベバシズマブ群では38%だった。一方、グレード3〜4の有害事象による中止はそれぞれ21%、31%と、ベバシズマブ群で多かった。