切除不能または転移性GISTを対象とするB2222試験(海外第2相臨床試験)は、現在継続されているイマチニブ臨床試験の中で、最も長期のデータが集積されている。今回、オレゴン保健科学大学(OHSU)腫瘍研究所(米オレゴン州ポートランド)のCharles D. Blanke氏らが、今年で約50カ月間のフォローアップを終了した本試験の現状を、6月4日のポスターセッションで報告した。

 本試験は、前治療歴を有する切除不能または転移性GISTの147例を対象とした。イマチニブ投与は400mg/日もしくは600mg/日で開始され、必要に応じて800mg/日まで漸増された。現時点での観察期間中央値は約52カ月である。

 奏効率はCR+PRが68%、CR+PR+SDが84%であった。効果発現までの期間(中央値)は12週間であったが、最大で171週という症例もあり、いわゆる“Late responses”の存在が確認された。

 全例の奏効期間中央値は118週、全生存期間中央値は248週(約58カ月)であった。

 層別解析では、PR例(n=98)の全生存期間中央値が同様に248週、SD例(n=23)の全生存期間は未だ中央値に達していない。周知のことだが、イマチニブによるSDは、PRと同等の予後改善効果をもたらす立派な奏効と思われる。

 遺伝子解析の結果、対象の89%にkit変異を、4%にPDGFR-α変異を認めた。検索しえたkit変異のうち、エクソン11変異が最も多くて67%、次いでエクソン9変異が18%であった。

 変異ごとの層別解析では、SDを含めた奏効率がエクソン11変異群で約90%、エクソンエクソン9変異群では約70%であった。全生存期間中央値は、エクソン11変異群で未だ中央値に達しておらず、エクソン9変異群では192週だった。

 エクソン11変異例は、エクソン9変異例よりもイマチニブによく反応し、予後良好であることが既に報告されている。本試験においても同様な傾向が認められた。またエクソン9変異例にはイマチニブ増量効果がみられるとの報告もあるが、本試験では例数が足りずに解析されていなかった。

 以上のごとく進行GISTにおいてさえ、イマチニブは目を見張る効果を発揮した。約5年のフォローアップにもかかわらず、生存期間中央値に達しないサブグループがいくつか存在している。試験開始当時にはこれほどの成績は予想しえなかったに違いない。B2222試験で認められた予後改善効果は、患者の期待にこたえるものであり、イマチニブが進行GISTに対する第一選択薬として有用であることを示したものと言える。