米M.D.アンダーソン癌センターのAokiらは、今まで蓄積したイマチニブ投与例から、早期未治療の慢性期慢性骨髄性白血病(CML)患者に対して、高用量イマチニブ治療(800mg/日)と標準用量イマチニブ治療(400mg/日)を行った症例に関する最新の長期追跡調査結果を紹介した。800mg/日群では、細胞遺伝学的完全寛解と分子遺伝学的寛解が高率に認められ、その後もこの作用が継続する症例が多く、長期間、より生命予後が改善することが明らかになった。この報告は6月4日のポスターセッションで報告された。

 解析対象は400mg/日群が50例、800mg/日群が208例。800mg/日群のSokalリスクスコアはLowが63%、Intermediateが27%、Highが10%を占め、両群間に差はなかった。追跡期間の中央値は400mg/日群が57.9カ月、800mg/日群が34.4カ月であった。

 最大の細胞遺伝学的完全寛解は400mg/日群が78%、800mg/日群が91%と有意に800mg/日群が高く(p=0.03)、投与6カ月時点では800mg/日群が76%、400gm/日群が51%と800mg/日群の方が早期から高い効果が認められた(p=0.0004)。

 また、分子遺伝学的寛解(MMR:Major Molecular Response) 注)が1度認められた後も継続しているsMMR1の割合は、400mg/日群が17%(8/46)、800mg/日群が29%(58/202)と800mg/日群がより高く(p=0.03)、有意に効果が持続することが示唆された。さらに、無増悪生存(Progression-free survival)、無変異生存(Transformation-free survival)も800mg/日群の方が有意に改善していた(p=0.05、p=0.005)。

 安全性に関しては、血液毒性はやや800mg/日群の方が多いものの、多くは適切な処置を行うことで継続投与可能であり、Grade3/4の血液毒性以外の副作用に関しては両群間に差はなかった。

 イマチニブの早期、高用量投与は、早期に高い治療効果を得てこれを維持することが可能で、再発を予防し、長期的に生命予後を改善させる可能性が高い。


注)ここでMMRはBcr‐Abl 遺伝子発現率が0.05%未満としている。