臨床試験PROVIDENCE-1の成果を発表するMichael R Jaff氏

 末梢動脈疾患(PAD)に対する抗クラミジア抗菌薬療法で有効性は確認できなかったとする報告があった。臨床試験PROVIDENCE-1の結果によるもので、米マサチューセッツ総合病院のMichael R Jaff氏(写真)らが11月7日、米国心臓協会・学術集会のLate Breaking Clinical Trials 4で発表した。

 最近、肺炎クラミジア(Chlamydia pneumoniae)が動脈硬化部位から検出され、動脈硬化性疾患との関係が注目されている。Jaff氏らは、新たに開発された抗クラミジア抗菌薬であるRifalazil(ActiBiotic社)を用い、間欠性跛行がみられるPADの症例を対象に、臨床試験に取り組んできた。

 対象は間欠性跛行がみられるPADの患者283人。いずれも血清検査で肺炎クラミジア陽性の症例で、これを、1週間当たり25mgのRifalazilを8週間にわたり投与する群(145人)と、プラセボを投与する群(1138人)に割り付け、両群間で治療成績を比較検討した。治療効果は、トレッドミル歩行試験の最大歩行距離(PWT)で評価した。

 その結果、治療開始時から6カ月後のPWTの変化をみると、Rifalazil群では20%上昇、プラセボ群では16%上昇となったが、両者で有意な差を認めなかった。QOL評価など2次エンドポイントでも有意差はなかった。

 有害事象は、Rifalazil群でうっ血性心不全や不整脈、心筋梗塞などが7例、深部静脈血栓や切断などが9例、死亡が3例だった。プラセボ群でも同様に、うっ血性心不全や不整脈、心筋梗塞など8例、深部静脈血栓や切断など10例、死亡1例が確認された。

 Jaff氏らは、「間欠性跛行がみられるPAD症例では、抗クラミジア抗菌薬療法の有効性は確認できなかった」と結論した。