母乳保育の効果を発表するNisha I Parikh氏

 母乳保育で育った40歳前後の人は、心血管疾患リスクが低いとする研究結果が報告された。Framingham研究の第3世代コホートを対象に、母乳保育の有無と心血管疾患リスクの関連性を解析したもので、米ボストン大医学部のNisha I Parikh氏(写真)が11月5日、米国心臓協会・学術集会の一般口演で発表した。

 対象は40歳前後の962人(平均年齢41歳、女性54%)。母乳保育の有無は、先行していたFramingham Offspring Studyに登録された母親へのアンケート調査により把握した。

 心血管疾患リスクとしては、BMI、HDLコレステロール、総コレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、C-反応性タンパク (CRP) 、収縮期血圧、拡張期血圧などを調査した。

 調査の結果、母親の母乳で育っていたのは250人で全体の26%だった。

 母乳で育った母乳群と母乳で育てられなかった非母乳群(712人)を比べると、年齢や性別などで調整後のBMIは、母乳群で26.1kg/m2、非母乳群で26.9kg/m2となり、母乳群の方が有意にBMIが低いことが分かった(p=0.04)。また、同様に調整後のHDLコレステロール値は、母乳群56.6mg/dL対非母乳群53.7mg/dLで、母乳群が有意に高かった(p=0.01)。このほかに、母乳保育と関連のある心血管系疾患リスクはなかった。

 この結果からParikh氏らは、「母乳保育を受けた40歳前後の人は、BMIが低くHDLコレステロール値が高いことから、心血管疾患リスクが低いことが示唆された」と結論した。