「鎮痛薬の使用はリスクと利益のバランス考えて」。米国心臓協会AHA)は11月13日、鎮痛薬使用と血栓性心血管リスクに関する大規模臨床試験MEDALスタディが同日発表されたのに合わせ、鎮痛薬、なかでも選択的COX-2阻害薬のリスクへの注意を呼びかける声明を発表した。

 MEDALスタディの結果は、変形性関節炎(OA)と関節リウマチ(RA)患者に対するCOX-2阻害薬(エトリコキシブ)と非選択的NSAIDsジクロフェナク)については、血栓性心血管イベントリスクは同等とするものだった。

 しかしAHAでは、COX-2阻害薬はNSAIDsの中で消化管毒性が低いものの、これまでのエビデンスから、心血管系への有害作用が示唆されており、心臓発作や脳卒中、心不全、高血圧などのリスクを増大させるとしている。

 とりわけ、心血管疾患の既往がある患者やハイリスク患者では、有害作用のリスクが最も高いことから、これらの患者にCOX-2阻害薬を鎮痛薬として投与するのは、ほかに手段がない場合に限るべきで、やむを得ず投与する場合にも最小量、最短期間に限るよう勧奨している。

 また、MEDALスタディの報告などから、COX-2選択性が低いNSAIDsでも、心血管疾患患者にとって安全とは言い切れないため、NSAIDs投与に当たっては、種類にかかわらずリスクと利益をよく考慮すべきだという。また、市販のNSAIDsでもリスクがあるため、長期使用には医師に相談してほしい、と訴えている。