機能性胃腸症の有症率は地域や定義などによって異なるが、できるだけ広くとらえると、50歳以上の有症率は世界平均で31%であり、世界の多くの地域であまり大きな差はないことが分かった。カナダ・McMaster大学のAvantika Marwaha氏らが実施したメタ解析による報告で、5月30日から6月4日まで開催されている米国消化器内視鏡学会(第40回米国消化器病週間DDW2009)のポスターセッションで発表された。

 Marhawa氏らは、機能性胃腸症の定義を「上部消化管の有症状」と広く捉えた研究を対象に、システマチックレビューとメタ解析を試みた。50歳以上で16年以上の有症者とし、一般居住者対象の研究に限定するため、地域、職場、スクリーニング検査、プライマリケア医、一般内科などを調査対象とした論文に限定した。

 MEDLINEとEMBASEから2008年8月までの研究成果を抽出したところ、63文献が該当した。このうち、北欧が33文献、北米が11文献、南欧が7文献で、これら欧米地域を対象とした研究成果がほぼ8割を占める。対象者総数は13万5431人だった。

 プール解析により、各地域の有症率を求めたところ、中東が60%、南アジアが49%、アフリカが45%と多いものの、北米30%、南米29%、北欧29%、南欧37%、東南アジア27%、オーストラリア25%などだった。Marhawa氏は「南欧と南アジアで高い傾向はあるものの、地域間に有意差は見られず、全体として驚くほど均一」と評価していた。