韓国製カプセル内視鏡の多施設臨床試験結果が発表された。5月31日、米シカゴで開催されている米国消化器内視鏡学会(第40回米国消化器病週間DDW2009)のポスターセッションで、韓国・Inha医科大学のJeong Youp Park氏が明らかにした。カプセル内視鏡はこれまで、イスラエルのギブンイメージング社と日本のオリンパスメディカルシステムズの製品だけが臨床使用されてきた。

 韓国製カプセル内視鏡は「MiRo CE」と呼ばれ、2007年4月に韓国食品医薬品局の承認を得た。本体は直径11mm、長さ24mmで、ギブン、オリンパスの製品と比べて約2mm短い。重さは3.4g。1秒間に3枚のペースで静止画を自動撮影し、リアルタイムに画像を確認できる。バッテリーの持続時間は11時間以上と長い。

 Park氏らは、小腸疾患が疑わしい96人(男性52人、女性44人、平均年齢53.4歳)を対象として、韓国の5病院で実施した試験結果を報告した。カプセル内視鏡の平均作動時間は11時間39分。胃の観察時間は平均1時間13分。小腸の観察時間は平均5時間44分だった。カプセル内視鏡が排出されない滞留は2人(2.1%)に起こった。

 全小腸を観察できたのは87人(90.6%)だった。全小腸が観察できなかった患者は、NSAIDsを服用していたり、放射線治療を受けていた。Park氏は、「もしカプセル内視鏡の作動時間が8時間であれば、全小腸を観察できた割合は67%にとどまった」と述べ、バッテリーの持続時間が長いことで、全小腸観察率が上がったことを指摘した。

 確定診断に至ったのは62人(64.6%)。消化管出血が疑われていて確定したのは62人中45人(72.6%)、炎症性腸疾患の疑いが確定したのは17人中10人(58.8%)、腫瘍1人(100%)、蛋白漏出性腸症1人(100%)などだった。Jeong Youp Park氏は、この研究だけでは診断能力についての結論は出せないとし、「より多くの患者を対象に、他のデバイスと比較する試験が必要だ」とまとめた。