スペインUniversity of NavarraのFrancisco Javier Basterra-Gortari氏

 妊娠前のファーストフード摂取頻度が多いほど、妊娠糖尿病リスクは増大するようだ。ハンバーガーやピザを、1週間に3回以上食べる人は、1カ月に3回以下の人に比べ、同リスクはおよそ2倍に増えるという。これは、スペインUniversity of NavarraのFrancisco Javier Basterra-Gortari氏らが、3000人弱について行った前向きコホート試験で明らかにしたもので、6月21日からシカゴで開幕中の米国糖尿病学会(ADA2013)で発表した。

 これまで、ファーストフード摂取と妊娠糖尿病リスクについては、殆ど明らかにされていなかったという。そこでBasterra-Gortari氏らは、2万人超の大学卒業生から成る前向きコホート「SUNコホート」の中から、1999〜2010年にかけて1回以上妊娠し、糖尿病または妊娠糖尿病歴のない女性、合わせて2903人について、ファーストフード摂取頻度と妊娠糖尿病との関連性について検討した。

 ファーストフードの定義は、ハンバーガー、ソーセージとピザとした。被験者は、136の食べ物に関する質問項目に回答した。その結果を元に、被験者をファーストフード摂取頻度に応じ、低頻度摂取(1カ月に0〜3回量)、中頻度摂取(1カ月に3回量超〜1週間に2回量)、多頻度摂取(1週間に2回量超)の3群に分類した。条件付きロジスティック回帰を行い、潜在的交絡因子について補正を行った。

 その結果、追跡期間中に妊娠糖尿病を発症した人は169人だった。年齢やベースライン時のBMI、総エネルギー摂取量、喫煙の有無、身体活動性、アルコール摂取、食物繊維摂取、地中海ダイエット、非アルコール飲料摂取、糖尿病の家族歴、ベースライン時の心血管疾患や高血圧症、経産について、補正を行った後、ファーストフード摂取頻度と妊娠糖尿病発症には有意な関連が認められた。

 具体的には、ファーストフードを中頻度摂取する人は、低頻度摂取の人に比べ、妊娠糖尿病発症に関する補正後オッズ比は1.51(95%信頼区間[95%CI]:0.93-2.46)、多頻度摂取する人の同オッズ比は1.98(95%CI:1.20〜3.29)と、正の線形傾向が認められた(P=0.005)。

 被験者試験開始から妊娠までの期間は、正確なデータとして集計していないものの、Basterra-Gortari氏によると「およそ4〜5年ではないか」としている。

 Basterra-Gortari氏は、ファーストフード摂取頻度と妊娠糖尿病発症リスクの関連について、「ファーストフードはカロリーも高く、同リスクが大幅に増えるであろうと予測はしていた」とした。その上で、自分たちの研究目的は全て、妊娠糖尿病の発症予防にあり、「妊娠前の女性は、ファーストフード摂取を控え、妊娠糖尿病発症予防につなげて欲しい」と語った。