ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏

 高たんぱく食は満腹感があり、除脂肪体重を維持できるため、高炭水化物食よりも減量効果が高いのではないかとの指摘もあるが、低脂肪であれば高たんぱく食と高炭水化物食のどちらを続けていても介入2年後の体重や腹囲に有意差はないことが明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で、ニュージーランドOtago大学Jeremy D krebs氏(写真)らが発表した。

 対象は、2型糖尿病でHbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2の30〜76歳の419人。低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)と低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)の2群に無作為に振り分けた。両群とも、栄養士によるグループ指導を最初の6カ月は週に2回、その後6カ月は月に1回受けた。対象者には、15g相当のたんぱく質あるいは炭水化物を含む食品の分量がひと目で分かる早見表を渡され、食物の選択はガイドラインに従って自らが行った。

 主要評価項目は、体重および腹囲。副次評価項目はHbA1c、空腹時血糖、体脂肪率、血清脂質、血圧、腎機能。評価は登録時、6カ月後、12カ月後、24カ月後に行った。

 最後まで介入試験を完了できたのは294人(70%)だった。どの時点でも、高たんぱく食群は高炭水化物群に比べ有意にたんぱく質量摂取量が増加していた。期間中、摂取エネルギー量は両群で低下したが、高炭水化物群の方が有意に低かった。

 主要評価項目の体重、腹囲、およびHbA1cは、どちらの群も低下し、両群間の有意差は見られなかった。血圧、たんぱく尿も両群で有意差はなかった。

 今回の結果を踏まえてJeremy D krebs氏は、「2型糖尿病患者が長期にわたり体重減を維持するためには、総摂取エネルギー量を低く保ち続けるにはどうしたらよいかを第一に考えるべきであり、たんぱく質と炭水化物の割合については個々が柔軟に捉えるべきであろう」とまとめた。

(日経メディカル別冊編集)