筑波大学水戸地域医療教育センター管理栄養士の堀川千嘉氏

 日本人の2型糖尿病患者は、脂肪の摂取割合が日本人の平均的な摂取量と変わらず、欧州で推奨されてきた低脂肪・低摂取エネルギー制限食に匹敵することが、Japan Diabetes Complication StudyJDCS)で明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で、筑波大学水戸地域医療教育センター管理栄養士の堀川千嘉氏(写真)らが発表した。

 JDCS研究は、59施設(大学および一般病院)に通院する日本人の2型糖尿病患者(40〜70歳)を対象としたコホート研究。同対象者のうち、food frequency questionnaire based on food groups(FFQg)の調査を実施した1516人について分析を行った。

 その結果、対象患者の総摂取エネルギーは1737kcal/日で、一般の日本人の値(2002kcal/日)よりも低かった。

 総摂取量における脂肪摂取割合は27.6%で、一般の日本人(26.5%)と同等で、ヨーロッパ諸国の値(30〜45%)よりもかなり低かった。日本人の脂肪摂取割合は、欧州で推奨されている低脂肪・低摂取エネルギー制限食の脂肪摂取割合(25〜35%)に非常に近いことが分かった。

 また食物別の摂取量を見ると、JDCSの対象患者は穀物、果物、緑黄色野菜、魚などの摂取割合が多かった。

 こうした結果を踏まえ、演者らは「糖尿病患者の栄養療法は、今後の更なる研究によって人種特異的に確立すべきことが示唆された」とまとめた。

(日経メディカル別冊編集)