2型糖尿病の男性では、食物繊維の少ない食事をしている人ほど肥満になるリスクが高いことが分かった。韓国の国家的プロジェクトとして進められているKNDPの成果で、仁荷大学医学部のSo Hun Kim氏らが6月24日から米サンディエゴで開催されている米糖尿病学会(ADA2011)で発表した。

 演者らは、KNDP(Korean National Diabetes Program)の参加者から2835人の2型糖尿病患者を抽出し、食事内容と肥満との関係を調べた。対象となった患者については、24時間思い出し法により食事内容の調査を行い、あわせて身体的データや生物学的なデータを収集した。

 対象者の背景は、男性が1578人、女性1257人で、それぞれ平均年齢が52.9±9.9歳と56.5±9.9歳だった。糖尿病歴は男性6.1±6.4年、女性6.6±6.8年、BMIは男性25.1±3.1kg/m2、女性25.3±3.4kg/m2などとなっていた。また、対象者全体の1日平均カロリー摂取量は1757±422.9kcalで、そのうち炭水化物が60.9%、たんぱく質が17.3%、脂質が21.9%を占めていた。繊維の平均摂取量は15.4±4.8g/1000kcalだった。

 まず男性について、肥満群(774人)と非肥満群(802人)とを比較した。その結果、両群では、年齢(肥満群51.5±9.8歳 対 非肥満群54.2±9.8歳、以下同)、糖尿病歴(5.5±6.0年 対 6.7±6.7年)、BMI(27.3±2.0kg/m2 対 22.9±1.6kg/m2)、胴囲(93.7±6.0cm 対 84.7±5.7cm)、総エネルギー量(必要量に占める割合、104.5±24.1% 対 99.2±24.3%)、食物線維量(14.3±4.6g/1000kcal 対 15.2±4.5g/1000kcal)において有意差を認めた(それぞれp<0.001)。このほか、HbA1c(7.4±1.4 対 7.6±1.6%)、飲酒(飲酒している人の割合、71.0 対 65.1%)などでも有意差があった。

 肥満の2型糖尿病患者の男性は、肥満でない2型糖尿病患者の男性に比べて、年齢が若く、糖尿病歴が短く、食物繊維の摂取量が少ないという特徴が認められた。

 年齢、糖尿病歴、HbA1c、飲酒、カロリー摂取量、教育水準などで調整後、食物繊維摂取量の肥満に対するオッズ比を求めたところ、0.96(95%信頼区間:0.940-0.988、p=0.004)となり、食物繊維摂取量が多いほど肥満になるリスクが有意に低いことが明らかになった。

 一方、女性の場合は、非肥満群に比べて、肥満群では食事内容が低たんぱく質で高炭水化物であることが判明した。しかし、これらは他の因子との調整後は、有意ではなかった。

 これらの結果から演者らは、「2型糖尿病の男性では、食物繊維の少ない食事が肥満のリスクと関係していた」と結論し、肥満予防のために高繊維食を心がけることが重要だろうと指摘した。

(日経メディカル別冊編集)