HealthPartners(米国ミネソタ州ミネアポリス)のO' Connor Patrick J氏

 ACCORD血圧試験では、2型糖尿病患者において血圧の厳格管理(収縮期血圧<120mmHg)を行っても、標準管理(同130〜139mmHg)に比べ、CVDイベントの発生を有意に減少させないことがすでに明らかになっている。HealthPartners(米国ミネソタ州ミネアポリス)のO' Connor Patrick J氏(写真)らが、さらに同試験のサブ解析を行ったところ、血圧の厳格管理を行っても標準管理に比べて、うつや健康関連QOL(HQOL)の有意な改善効果が得られないか、または悪化することが分かった。6月24日から米サンディエゴで開催されている米国糖尿病学会(ADA2011)で発表した。

 ACCORD血圧試験のうち解析可能な1028人を対象に、登録時、1年後、3年後、4年後において、うつの指標とされるPHQ-9など、計6つのHQOLに関する評価を行った。その結果、6つの評価法のうちの5つ(PHQ-9を含む)については、登録時に対してどの時点でも、厳格管理群と標準管理群で差はなかった。

 しかし、身体機能に関するスコア(SF36 Physical Component Score)については、登録時よりも有意に低下した(厳格管理群−0.8 対 標準管理群−0.2、p<0.0195)。

 O' Connor Patrick J氏は、「厳格管理群で身体機能に関するQOLスコアが有意に低下するという予期せぬ結果が得られた。これは臨床的には意味を持たない違いといえるが、この点については更なる研究で詳細を明らかにする必要があるだろう」と話した。

(日経メディカル別冊編集)