会場へ連なる街燈には「ようこそADAへ」の垂れ幕が出迎える

 DPP-4阻害薬アログリプチンは、65歳以上の高齢者に投与しても、65歳未満の患者に投与するのと同様の効果を発揮することが分かった。アログリプチンに関する6つの第II/III相ランダム化比較試験で集積された患者データを解析した結果、明らかになった。米国・Burlington大学のRichard Pratley氏が6月6日、米ニューオーリンズで開催中の第69回米国糖尿病学会ADA2009)のポスターセッションで発表した。

 解析したのは65歳以上455人(平均年齢70.0歳)、65歳未満1911人(平均年齢51.8歳)。各年齢別に、プラセボ群、アログリプチン12.5mg投与群、アログリプチン25mg投与群の3群に分けて、それぞれ試験開始から26週でのHbA1c値の変化をみた。

 その結果、年齢を問わず、12.5mg投与群、25mg投与群でプラセボ群に比べ有意なHbA1c値の減少がみられた(いずれもp<0.001)。

 また、空腹時血糖値についても同じように、試験開始から26週後の数値を調べた。その結果、65歳未満ではプラセボ群が182mg/dL、12.5mg投与群が176mg/dL、25mg投与群が175mg/dLとなり、アログリプチン投与によってプラセボに比べて有意な空腹時血糖値の改善が示された(p<0.05)。

 65歳以上でも、プラセボ群178mg/dL、12.5mg投与群169mg/dL、25mg投与群169mg/dLで、アログリプチン投与によって空腹時血糖値は有意に改善していた(p<0.05)。

 安全性についても、特に年齢差と関連する結果は見つからなかった。重篤な有害事象の頻度は、65歳以上では65歳未満の患者に比べて高い傾向がみられたものの、有意差はなかった。低血糖の頻度についても、65歳以上では65歳未満の患者に比べてやや多い傾向はみられたものの、有意差には至らなかった。

 Pratley氏は「アログリプチンは65歳以上の高齢者にも同じように有益な影響をもたらすことが分かった。安全性に関しても年齢差は見られず、安全性の高い治療選択肢の1つと考えられる」と結論した。