DPP-4阻害薬ビルダグリプチンを52週間と長期にわたり2型糖尿病患者に投与したところ、膵β細胞の機能が改善したことが報告された。イタリア・パドバ大学のA Mari氏が6月25日、第67回米国糖尿病学会の一般口演で発表した。

 Mari氏らは多施設共同研究に取り組み、HbA1c値が6.2〜7.5%の2型糖尿病患者306人(平均年齢63.1歳、平均BMI30.2kg/m2)を対象に、ビルダグリプチン50mg群またはプラセボ群に無作為割付けし52週間治療した。その結果、まず、血糖コントロールの指標であるHbA1c値を比較したところ、ビルダグリプチン群はプラセボ群よりHbA1c値を0.3%下げる効果があった(p<0.001)。さらに、空腹時血糖値もプラセボ群に比べ0.4mmol/L低下させた(p=0.032)。

 さらに、両群でインスリン分泌量およびブドウ糖への感受性を比較したところ、インスリン分泌量はビルダグリプチン群で17%増加(p<0.001)、ブドウ糖への感受性も40%高まっており(p<0.001)、ビルダグリプチンの投与により膵β細胞の機能が改善したことがわかった。

 こうしたβ細胞の機能改善により、さらに血糖コントロールが改善される可能性もある。発表者のA Mari氏は、「DPP-4阻害薬が糖尿病の予後に与える影響については、もっと長期間経過をみる必要がある」と強調した。