DPP-4阻害薬ビルダグリプチンに、血圧を下げる効果があることが分かった。イタリア・ミラノ大学のE.Bosi氏が、第67回米国糖尿病学会で発表した。同氏は以前、ビルダグリプチンの有効性を評価する試験を行った際に、血糖値のみではなく、血圧も減少させていることに注目し、今回の研究を行ったという。

 2型糖尿病患者で収縮期血圧が132mmHg以上、拡張期血圧が80mmHg以上の780人を、ビルダグリプチン50mg1日2回投与群とメトホルミン1000mg1日2回投与群に、2対1の割合で無作為割付けし、52週間服用してもらった。ビルダグリプチン群は526人(平均年齢52.8歳、平均BMI32.4kg/m2)、メトホルミン群は254人(平均年齢53.6歳、平均BMI32.5kg/m2)だった。高血圧の治療を受けているのは、ビルダグリプチン群251人(47.7%)、メトホルミン群126人(49.6%)だった。

 その結果、収縮期血圧はビルダグリプチン群で7.8mmHg低下したのに対し、メトホルミン群では4.4mmHg低下(p=0.047)していた。さらに、収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の患者でサブグループ解析を行ったところ、ビルダグリプチン群では収縮期血圧が9.1mmHg低下したのに対し、メトホルミン群では5.3mmHgの低下(p=0.03)にとどまり、拡張期血圧の低下も、ビルダグリプチン群7.5mmHgに対し、メトホルミン群で4.2mmHg(p=0.015)だった。

 E.Bosi氏は「われわれがこれまでにビルダグリプチンを投与した高血圧患者536人の結果をまとめてみたところ、収縮期血圧は8.3mmHg(p<0.001)、拡張期血圧は4.5mmHg(p<0.001)低下していた。なぜビルダグリプチンでこうした降圧作用がみられるのかまだ分かっておらず、さらに研究を続ける必要がある」と意欲を示した。