ビグアナイド薬メトホルミンを投与されている患者に併用する場合、持続型のインスリングラルギンよりもGLP-1アナログであるエクセナチドの方が低血糖の発現率が低いという結果が発表された。米国インディアナポリス大学のMichael Trautmann氏が6月24日、第67回米国糖尿病学会の一般口演で述べた。

 この研究は、メトホルミンもしくはスルホニル尿素(SU)剤を服用しているが血糖コントロールがよくない2型糖尿病患者116人に対し、インスリングラルギンもしくはエクセナチドを無作為割付で追加する、16週間ずつのクロスオーバー試験の形で行われた。エクセナチドは、5μgを4週間注射した後、10μgを12週間注射した。

 エクセナチド注射を先に行ったのは57人(平均年齢54.5歳、平均BMI31.3kg/m2)、インスリン注射を先に行ったのは59人(平均年齢55.3歳、平均BMI30.9kg/m2)だった。

 HbA1c値の変化は両群とも1.36%の低下と同等だった。空腹時血糖値は、エクセナチド群2.9mmol/Lの低下に対しインスリン群4.1mmol/L低下と、インスリンの方が有意に優れていた。しかし、体重の変化をみたところ、エクセナチド群では2.6kg減少したのに対し、インスリン群では0.6kg増加していた。

 さらに、低血糖の出現率を併用薬とともに比較したところ、メトホルミンとインスリンとの併用では17.4%だった出現率が、メトホルミンとエクセナチドとの併用では2.6%にまで有意に抑制できた(p=0.010)。SU剤とインスリンとの併用では約35%、SU剤とエクセナチドとの併用では約30%と、SU剤がベースの場合には差がなかった。

 治療中、吐き気などの消化管系の有害事象はエクセナチド群で多く見られたが、多くの場合、時間の経過とともに改善した。一方、咳や咽頭炎など感染症によるものはインスリン群の方が多かった。

 発表したMichael Trautmann氏は、「メトホルミンと併用する場合、インスリンと同等のHbA1c値の改善作用があり、減量や低血糖の出現率を抑える効果もあるエクセナチドはインスリンの代替となり得る」と結論づけた。