カナダArthritis Research of CanadaのLindsay C. Burns氏

 乾癬(Ps)および乾癬性関節炎(PsA)の患者は、冠動脈疾患や精神疾患を発症するリスクが高いとされる。カナダArthritis Research of CanadaのLindsay C. Burns氏らは、Ps/PsA患者がうつを合併しやすく、うつがある場合は心筋梗塞(MI)の発症リスクが有意に高まることを、10月26日から30日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会(ACR2013)で発表した。

 調査対象は、1991年から2006年にカナダ・ブリティッシュコロンビア州に在住した成人(18歳以上)410万人から抽出した。ベースライン以前にPs、PsA、MIと診断された患者は除外した。うつは、医師または病院で診断された場合と定義した。

 乾癬/乾癬性関節炎(Ps/PsA)を発症した患者(Ps/PsA群)は1万41人(男性51%、平均年齢49歳)。その中で心筋梗塞の発症は268件(5.8件/1000人・年)だった。また、Ps/PsA群におけるうつの発症は3.4件/1000人・年で、追跡10年間の罹患率は21.6%と推定された。

 Ps/PsA群では、性、年齢をマッチさせた対照群(4万7415人)と比較して、うつの発症が有意に多かった(オッズ比:1.26)。

 Ps/PsA群のMI発症リスクは、対照群と比べて有意差がなかったが、うつを発症した場合は対照群よりもMI発症リスクが75%上昇した(相対危険度〔RR〕1.75、95%信頼区間95%〔CI〕1.26-2.456)。RRは、性、年齢、合併症、社会経済的状況などで補正した(以下同)。

 一方、Ps/PsA群を「うつ群」と「非うつ群」に層別化した場合、うつ群ではMI発症リスクを有意に上昇したが(RR:1.59、95%CI:1.25-2.04)、非うつ群では有意な関連が見られなかった。

 また、同様にPs/PsA群を女性と男性に層別化した場合は女性群のみでMI発症リスクが上昇し(RR:1.55、95%CI:1.26-192)、ベースライン年齢が50歳未満と50歳以上で層別化した場合は、50歳未満のみでMI発症リスクが有意に増加した(RR:1.63、95%CI:1.15-2.30)。

 Burns氏は、「Ps/PsA患者はうつを併発しやすく、うつを発症するとMIの発症リスクが高まることが示された」と結論。さらに、「Ps/PsA患者で、うつ、女性、比較的若い時期の発症などに当てはまる場合は、特に冠動脈疾患に十分に注意していく必要があるだろう」と考察した。