スウェーデンのMalmo Lund universityのCarl Turesson氏

 関節リウマチ(RA)の発症に至る代謝経路は、ホルモン因子などの影響を受けて男女で違いがあることが指摘されている。そこで、血清総コレステロール値(T-Cho)がRAの発症に及ぼす影響をコホート研究で追跡したところ、T-Cho高値は女性においてのみ、RA発症リスクを高めることが示された。10月26日から30日まで米国サンディエゴで開催されている米国リウマチ学会(ACR2013)で、スウェーデンMalmo Lund universityのCarl Turesson氏らが発表した。

 1974年〜1992年にスウェーデンのMPMPコホート研究に登録された3万3346人(男性2万2444人、女性1万902人)の中から、登録後にRAを発症した患者を抽出し、性、年齢、登録年をマッチさせたRA未発症の対照群と比較した。

 RA発症者(RA群)は計290人(女性139人、男性151人)。平均年齢は女性49.3歳、男性45.5歳。登録からRA発症までの平均期間は女性11年、男性は13年。対照群は1160人(女性556人、男性604人)だった。

 登録時の平均T-Cho値は、女性においてはRA群が対照群よりも高かったが(RA群6.04mmol/L 対 対照群5.71 mmol/L)、男性では差がなかった(RA群5.66mmol/L 対 対照群5.64 mmol/L)。

 条件付きロジスティック回帰モデルを用いて、RA発症に対するT-Choの影響を検討したところ、女性ではT-Choが高いほどRA発症率は有意に増加した(喫煙、早期閉経で補正後のオッズ比1.45、95%信頼区間〔95%CI〕1.09-1.95)。しかし男性では、T-ChoとRA発症リスクにおいて有意な関連が見られなかった。

 また、RAと診断されるまでの期間が長い方が(1-12年 対13-28年)、またRF因子陽性RAよりも陰性RAの方が、いずれもオッズ比が大きくなった。

 Turesson氏は、「女性においてのみ、T-Cho値が高いほどRA発症リスクが有意に高まることが示された。我々はこのほかにも、男性のみにおいて、BMIが高いほどRA発症リスクは有意に減少するという結果も報告した」と話し、RA発症におけるホルモン因子の影響を示唆した。