米国Stanford University of MedicineのWeiqi Wang氏

 過去にも、喫煙者は血清尿酸値が低いといった報告が見られるが、喫煙と痛風の関連について、Framingham heart 研究の54年間のデータを分析したところ、喫煙はBMIなどの関連因子で補正後も、独立した痛風の保護因子であることが示された。10月26 日に米国サンディエゴで開幕した米国リウマチ学会(ACR2013)で、米国Stanford University of MedicineのWeiqi Wang氏らが発表した。

 Wang氏らは、1948〜2002年のFramingham Heart Studyのオリジナルコホートの追跡データ(2年ごと最大26回)の調査結果を分析し、ベースライン時に痛風の発症がなかった5064人(45%が男性)を最長54年間追跡した。痛風の診断は、X線診断、医師による診断、痛風薬の服用、自己申告などとした。自己申告の記載で喫煙しているとした人を喫煙者群、喫煙していないとした人を非喫煙者群とした。

 非喫煙者は、女性に多く(84%対38%、P<0.001)、BMIが高かった(26.5kg/m2対25.1 kg/m2、P<0.001)。血清尿酸値は非喫煙者群の方が低かった(4.0mg/dL対4.4mg/dL、P<0.001 )。

 追跡期間中に399例が痛風を発症した。喫煙者群の痛風発症率は2.55/1000人・年で、非喫煙者群は4.57/1000人・年だった。

 男女別に、喫煙のハザード比を求めたところ、男性では、補正前で0.62(95%信頼区間〔95%CI〕0.45-0.84)、BMIで補正後は0.67(95%CI 049-0.92)、さらに性、年齢、BMI、高血圧、糖尿病、腎臓病、アルコール摂取で補正後も0.70(95%CI 0.51-0.96)となり、喫煙で痛風の発症リスクは有意に低下した。女性については、有意な関連は見られなかった。

 さらに男性について、カプランマイヤー法により、喫煙者群と非喫煙者群の痛風発症率を比較したところ、喫煙者群の方が有意に痛風発症率は低かった(Logrank検定、P=0.002)。

 Wang氏は、「喫煙は、男性においては痛風の保護因子であることが示された。喫煙者は食事内容が悪くやせている傾向があるが、BMIをはじめとする関連因子で補正後も有意な関連が示された」と結論。さらに「タバコに含まれる何らかの化学物質の影響なのか、詳細はまだ明らかではない。タバコが健康を害する要因であることは間違いないので、決して喫煙を勧めることはできないが、これらの関連についてはさらに研究を進める必要があるだろう」と語った。