カリフォルニア南部の都市サンディエゴで10月26日、米国リウマチ学会・年次学術集会(ACR2013)が開幕した。30日までの5日間にわたって開催される。参加登録者数は約1万5000人。口演とポスターを含む約2600の一般演題が発表される。

 学術セッションの開始に先立って開会の挨拶に立った、今期学会長でTemple University School of Medicine副学長のAudrey Uknis氏は、ルーズベルト大統領の言葉を引用しながら、厳しい社会情勢の中、患者中心主義を貫くためにも学会の発展が重要と訴えた。

ACR今期学会長のAudrey Uknis氏

 Uknis氏が引用したのは第32代米国大統領のフランクリン・ルーズベルトの「賢明な選択(Choose Wisely)」という言葉だ。これは、「民主主義の成功には(国民の)賢明な選択が欠かせない。従って、教育こそが民主主義の守り手だ」という発言の中に登場した。

 Uknis氏は、医師などヘルスケア提唱者や地域の指導者にとって、患者保護、学術討論、そして生涯教育の場である学会は極めて重要と訴え、昨今の不安定な政治情勢や経済事情、世界的にはもちろん、米国でさえ貧困が拡大しつつある中で、自覚を持って患者中心主義を貫き、リウマチ学の発展に努めるべきだと強調した。

 今期学会では、関節リウマチをはじめとする膠原病領域の様々な新薬の臨床試験報告のほか、米国で承認されて1年を経たヤヌスキナーゼ阻害薬、生物学的製剤のジェネリック医薬に相当するバイオシミラーなどの話題や、臨床現場で広く行われている生物学的製剤の単剤療法(モノセラピー)の実態把握、高額の負担にあえぐ患者や社会への対応を目指した医療経済分析など、多彩な領域で討論が繰り広げられる。