オーストリアMedical University ViennaのHelga Radner氏

 生活機能の指標であるHAQは、関節リウマチ(RA)の主要なアウトカムの1つで、QOLの改善指標としても重要とされる。しかし、寛解の継続期間とHAQとの関連については明確になっていない。このほど6カ月にわたって寛解を継続したRA患者のHAQを検討したところ、寛解が継続するとHAQは改善し続け、疾患活動性も寛解の維持によってさらに改善することなどが示された。11月10日から14日までワシントンDCで開催された米国リウマチ学会(ACR2012)で、オーストリアMedical University ViennaのHelga Radner氏らが発表した。

 対象は、近年の臨床試験(ASPIRE ATTRACTなど)の登録患者4383人の中から、継続的なフォローで最低6カ月間寛解が継続した患者。DAS28-CRPの寛解基準(≦2.6)を満たした患者が443例(DAS28-CRP群)、SDAIの感化基準(≦3.3)を満たした患者が276例(SDAI群)だった。DAS28-CRP群とSDAI群では、ベースラインの特性に違いはなかった。

 両群の毎月のHAQスコアの平均値を求め、寛解継続6カ月間における推移をみると、DAS28-CRP群、SDAI群のいずれの群においてもHAQは徐々に減少(改善)した。全期間を通じてSDAI群がDAS28-CRP群より低く、4カ月後まではSDAI群がDAS28-CRP群に対し、有意に低かった(P<0.05)。1カ月ごとのHAQの値(ベースライン時〜6カ月後)は、DAS28-CRP群で0.25、0.22、0.22、0.21、0.20、0.18、0.16、SDAI群では0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.13、0.11だった。 

 DAS28-CRP群においてSDAI寛解も満たしていた患者の割合は、ベースライン時には59.2%と低かったが、寛解3カ月後には74.0%、6カ月後には78.8%と、寛解期間が長くなるにつれてSDAI寛解に達した割合も増加した。

 Radner氏は、「身体機能は、寛解期間が継続されるほど改善することが示された。また、より厳しい寛解基準(SDAI)を満たすことは、身体機能をより早く改善するためは重要であることも示唆された」と話した。

(日経メディカル別冊編集)