オーストラリアRoyal Adelaide HospitalのSusanna Proudman氏

 ACR基準で多発性関節炎と診断された関節リウマチ(RA)患者を対象に魚油摂取の二重盲検試験を行ったところ、摂取群ではメトトレキサート(MTX)+サラゾスルファピリジン+ヒドロキシクロロキンの3剤療法からレフルノミド投与への移行率が減少し、寛解率も高まることなどが示された。11月9日からワシントンDCで開催されている米国リウマチ学会(ACR2012)で、オーストラリアRoyal Adelaide HospitalのSusanna Proudman氏らが発表した。

 イコサペントエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などのn-3脂肪酸を多く含む魚油の摂取は、関節炎の症状を抑え、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用を軽減させる効果があることなどがこれまでに報告されている。しかし、早期RA患者の治療に及ぼす影響については、まだ明確になっていなかった。

 Proudman氏らは、ACR基準で多発性関節炎と診断され、病歴が12カ月未満、抗リウマチ薬(DMARDs)未使用の患者で、MTX、サラゾスルファピリジン、ヒドロキシクロロキンの3剤療法を行った140人を無作為に、魚油摂取群(5.5g/日のEPA+DHA、87人 )と対照群(0.4g/日のEPA+DHA 、53人)の2群に割り付けた。

 主要評価項目は、3剤療法からレフルノミド投与への移行とし、ITT解析を行った。副次評価項目として、DAS28-ESR、ACR寛解、mHAQ、血清EPA+DHAを3カ月ごとに測定した。

 52週間後の時点で、DAS28、mHAQ 、MTX投与量に2群間で有意な差はなかった。しかし、対照群(18/47人、38%)に比べて魚油摂取群(11/75人、15%)では、レフルノミド投与を開始した者が有意に少なかった(P=0.004)。

 カプランマイヤー分析における52週間後のレフルノミド開始率についても、魚油摂取群の方が対照群よりも有意に低かった(ハザード比[HR]=0.27、95%信頼区間[CI]:0.12-0.59、Log-rank検定によるP値=0.001)。

 また、ACR 寛解の初回到達率は、魚油摂取群の方が対照群よりも有意に高かった(HR=2.22、95%CI:1.18-4.18)。

 Proudman氏は、「本研究のレジメンにおいては、魚油の摂取は、レフルノミドによるセカンドライン治療の開始を遅らせ、寛解率を高めるなどの効果をもたらすことが示された」と話した。

(日経メディカル別冊編集)