ニュージーランド・オークランド大学のNicola Dalbeth氏

 痛風の治療では食生活の改善も重要とされるが、痛風発作の再発予防のために、グリコマクロペプチド(GMP)とG600乳脂肪抽出物の2つの牛乳由来の成分を強化したスキムミルクを摂取したところ、痛風発作の頻度が減少することが示された。11月5日からシカゴで開催中の米国リウマチ学会(ACR2011)で、ニュージーランド・オークランド大学医学部のNicola Dalbeth氏らが発表した。

 「これまでに縦断観察研究により、スキムミルクの摂取と痛風再発リスクとが負の相関を示すなどが示されているが、ランダム化二重盲検試験によってGMP・G600強化スキムミルクの効果を調べたのは初めて」(Dalbeth氏)だという。

 対象者は痛風発作の再発患者120人で、対照群にはラクトースのみ、スキムミルク群にはスキムミルクのみ、GMP・G600強化スキムミルク群にはGMP・G600入りのスキムミルクを、それぞれ250mLのバニラシェイクにして毎日1回摂取した。

 主要評価項目は1カ月間の痛風発作の頻度で、3カ月間記録した。

 その結果、120人の対象者のうち、最後まできちんと試験を終了したのは102人だった。2人は副作用で試験を中止、8人は追跡不可能、副作用のためシェイクの摂取を中断したが試験を継続したのが8人だった。

 主要評価項目の痛風発作の再発回数は、3群ともベースライン時よりも減少した。ただし、GMP・G600強化スキムミルク群(−1.9回)は、対照群(−0.7回)と比較して統計的に有意な減少を示した(ANCOVA Pgroup=0.039、Tukey post hoc test 対 対照群でP=0.042)。

 またGMP・G600強化スキムミルク群は、痛風発作の痛みや自己評価の発作回数、尿酸の排泄率などでも改善が見られた。

 これらの結果から、「GMPやG600はミルク中の成分で、痛風発作の炎症を抑える効果が動物実験で報告されている。これらは牛乳よりもスキムミルクにより多く含まれている。本研究では、GMP・G600を強化したスキムミルクが痛風発作の頻度を軽減させる可能性が示唆された」とDalbethは語った。

(日経メディカル別冊編集)