オランダTwente大学のMarloes Vermeer氏

 オランダTwente大学のMarloes Vermeer氏らは、日常臨床において発症1年以内の関節リウマチ(RA)患者を対象に、臨床的寛解を目標として適切に薬剤を切り替えていく、最新の治療戦略(tight control、treatment RA to target)を実施した結果、1年間のフォローアップ患者で55.1%、2年間のフォローアップ患者で64.3%という高い寛解率が実現したことを明らかにした。結果は11月7日から11日まで米国アトランタで開催された第74回米国リウマチ学会(ACR 2010)で報告した。

 本研究は、オランダの6施設が参加した前向き観察研究DREAM(the Dutch Rheumatoid Arthritis Monitoring)の一環。対象は18歳以上で発症1年未満、ベースラインのDAS28が2.6以上、かつ抗リウマチ薬やステロイド薬の投与を受けていないRA患者を登録した。

 治療戦略は、MTX15mg/週で開始し、定期的にDAS28を評価して、疾患活動性のコントロールが不十分の場合には、MTXの増量、スルファサラジンの併用と増量、スルファサラジンからTNF阻害薬(アダリムマブ)への切り替え、アダリムマブ投与回数の増加、さらにエタネルセプトやインフリキシマブへの切り替えと、治療を順次増強するものとした。

 主要評価項目はDAS28、EULAR反応基準、修正ACR基準に基づく寛解達成率で、初回寛解までの期間と寛解継続率(DAS28<2.6の6カ月以上継続)についても評価した。

 本研究には2006年から2009年に534人が登録されている。そのうち1年間のフォローアップ結果が得られたのは392人、2年間のデータが得られたのは210人だった。1年フォローアップが完了した392人の平均年齢は57.8歳、女性が63.5%、RA症状の持続期間(中央値)は14.5カ月、DAS28(平均値)は5.0だった。

 治療の結果、寛解達成率は1年フォローアップ群で55.1%、2年フォローアップ群では64.3%だった。EULAR反応基準のgood達成率はそれぞれ64.8%、75.7%、修正ACR寛解達成率はそれぞれ45.1%、54.4%だった。

 2年フォローアップ群の2年後のRA治療は、MTX単独が約40%、MTXとスルファサラジンの併用が約12%、MTXと生物学的製剤の併用が約22%で、対象の約15%は治療薬を必要としなかった。この2年フォローアップ群では、約60%の127人が6カ月以上引き続いてDAS<2.6を実現でき、寛解継続率は約60%となった。

 以上の結果から日常臨床の場でも、発症1年以内の超早期RA患者の寛解達成は現実的なゴールになることが示された。Vermeer氏は、「疾患活動性を厳格にコントロールすることで、早期から高率で寛解を実現できる。患者の大半は通常の抗リウマチ薬治療で寛解を達成できた」と述べ、「超早期RA患者の治療では寛解を目標とすべきだ」と強調した。

(日経メディカル別冊)