関節外症状を来す重症の活動性悪性関節リウマチ(ExRA)の患者では、血液中の免疫複合体濃度が高い。この血中免疫複合体が、TNF産生やリウマトイド因子(RF)の増加を促し、全身性の炎症を増悪させていることが示された。スウェーデンSkane大学病院リウマチ科のCarl Turesson氏らの研究成果で、11月7日から11日まで米国アトランタで開催された米国リウマチ学会(ACR2010)で報告された。

 Turesson氏らは、あらかじめ設定した臨床像に合致するExRA患者35人を対象群に、また、関節外症状などExRAの特徴がなく、ExRA群の各個人と性、年齢、罹患期間が一致する通常のRA患者70人を対照群とした。

 血液中の免疫複合体は、補体を用いたC1q結合法で測定した。また、ポリエチレングリコール(PEG)沈降法で血液成分がない状態の免疫複合体分画を作り、末梢単核球の培養液に加えてTNF産生量を調べた。

 その結果、免疫複合体濃度は、ExRA患者で中央値8.52gEq/mL(四分位範囲:3.63-24.77)、通常のRA患者で4.51 gEq/mL(四分位範囲:1.81-10.45)で、ExRA患者で有意に高かった(p=0.005)。末梢単核球からのTNF産生も、ExRA患者の場合で平均17.7pg/mLだったのに対し、通常RA患者の場合で平均12.1 pg/mLで、有意な差が認められた(p=0.02)。

 免疫複合体濃度とリウマトイド因子(RF)の相関は、ExRA患者、通常RA患者ともに有意だったが、ExRA患者ではより強い相関があった(r=0.62、p=0.001 対 r=0.38、p=0.0017)。一方、ExRA患者では、免疫複合体濃度と抗CCP抗体に有意な相関はみられなかった。

 Turesson氏らはこれらの結果から、重症ExRA患者では血中免疫複合体濃度が高く、それがTNF産生量やRFを介して、全身性炎症の増悪に関与していることを示唆するものだとした。

(日経メディカル別冊)