発症1年以内の早期関節リウマチ(RA)患者では、通常の抗リウマチ薬による治療でも、半年以上の臨床的寛解(DAS28<2.6)が現実的な治療目標になり得る。若年とベースラインの低CRP値が寛解の有意な予測因子――こんな研究成果がメキシコから報告された。メキシコ国立医学・栄養学研究所のIrazu Contreras-Yanez氏らが、11月11日まで米国アトランタで開催されている米国リウマチ学会(ACR)で発表した。

 Contreras-Yanez氏らは、発症1年以内のRA患者で3年間以上フォローアップができた89人を対象とした。2カ月ごとの受診で連続3回、DAS値が2.6未満となった場合、寛解維持(SR:sustained remission)。連続的、断続的にかかわらずフォローアップ期間の8割以上、寛解維持した場合、結果良好(EO:excellent outcome)。また、期間中1度もSRを達成できなかった場合を疾患活動性遷延(PDA:persistent disease activity)とした。

 フォローアップ期間の平均は37.1カ月。87.6%(78人)の患者が少なくとも1回SRを達成した。SR達成群と未達成群を比較したところ、DAS28値、医師によるVAS、ESR、CRPの各項目で有意差が認めたが、ロジスティック回帰分析を行ったところ、ベースラインのCRP高値のみがPDAの有意な予測因子となった(オッズ比:1.5、95%CI 1.2-2、p=0.01)

 期間中25%(22人)がEOを達成した。EO達成者は非達成者(67人)に比べ、臨床的寛解の達成までの期間が有意に短く(4.2±2.3カ月 対 15.9±11カ月、p≦0.001)、最初の臨床的寛解の継続期間は逆に有意に長かった(28.7±9.9カ月 対 12.9±10.7カ月)。

 ベースラインの属性とEO達成の関連をロジスティック回帰分析で調べたところ、若年(オッズ比:0.96、95%CI 0.91-0.99、p=0.04)とCRP低値(オッズ比:0.64、95%CI 0.45-0.93、p=0.02)が有意な予測因子だった。

 若年とCRP低値は、早期SR達成の予測因子でもあることから、EOを従属変数としてCox回帰分析を行ったところ、早期SR達成はEOと有意な関連のある唯一の説明変数となった(ハザード比:0.72、95%CI 0.62-0.83、p≦0.001)。

 このことは、強力な治療によって早期に寛解達成に導くことが、RA患者の予後改善に関連することを示唆しているとみることもできそうだ。なお、本研究の対象者は通常の抗リウマチ薬で治療された。

(日経メディカル別冊)