関節穿刺の教育に、ポッドキャストのビデオが有用であることが報告された。米ノーステキサス大Health Science CenterのBernard R. Rubin氏らが10月29日、サンフランシスコで開催されていた米国リウマチ学会ACR2008)で発表した。

 演者らは、レジデントや医学生らを対象にした教育では、関節穿刺のテクニックをリアルタイムで復習するという方法が実施されていないことから、ポッドキャストを活用にした関節穿刺のビデオシリーズを制作した。

 その有用性を検討するため、4つの医学部(テキサス大学サウスウェスタン医学部、ミッドウェスタン大学COM、ノーステキサス大学HSC、オクラホマ大学医学部)でリウマチ学を学ぶ人を対象に、関節吸引と注射に関する2日間のワークショップを行った。

 ワークショップでは、生体構造について概説し、続いて関節吸引のシミュレーションとして、解剖用の死体を使って関節穿刺の練習を行った。また、X線透視アームを使って関節穿刺針の配置も確認した。その上で、ワークショップ終了後に、関節穿刺テクニックのポッドキャストビデオ画像を導入したApple社のiPodを渡し、復習に利用してもらった。

 有用性は、ワークショップの前後とワークショップ終了から3カ月後の時点で、関節部位の吸引の理論と実践について参加者がどの程度自信を持っているかを調査し判定した。

 その結果、ベースライン時での理論的な自信レベル(生体構造、アプローチ方法、その他についての知識)は、平均VASスコアが膝で6.77、手首で4.23、肩で4.67、足首で2.46だった。また実践的な自信レベルは、平均VASスコアが膝6.08、手首3.41、肩4.08、足首2.17だった。

 ワークショップ後は、理論的な自信レベルは、膝8.69(28%向上)、手首7.61(80%)、肩8.08(73%)、足首7.38(200%)に向上した。また、実践的な自信は、膝8.84(45%)、手首7.69(125%)、肩8.23(102%)、足首7.38(240%)に向上した。

 3カ月後のフォローアップ調査でも、向上した自信レベルは持続しており、理論的な自信レベルと実践的な自信レベルの平均VASスコアは、それぞれ膝8.91と8.81、手首7.64と6.4、肩8.55と8.1、足首7.2と6.72だった。

 これらの結果から演者らは、「ビデオポッドキャストは、リウマチ学を学ぶ人たちの教育を強化し、手順やテクニックをどこでも必要なときに素早く復習したいというニーズに応える新しい方法になる」と結論した。