早期のメトトレキサートMTX)と抗TNF薬の併用療法は、有益であることが報告された。前向き無作為化多施設対照試験の成果で、フランス・G Montpied病院のMartin Soubrier氏らが10月28日、サンフランシスコで開催中の米国リウマチ学会ACR2008)で発表した。

 MTXは、早期の活動性関節リウマチ(RA)の治療の中心となる。持続性で活動性のRAの場合には、MTXに加えてTNF遮断薬併用の継続治療が推奨されていることから、演者らは、MTXの単独治療とMTX+アダリムマブ(ADA)の併用治療で、効果に違いが見られるかどうか検討した。

 試験方法は、前向き無作為化多施設対照試験で、試験期間は1年間に設定した。対象患者は、発症から6カ月未満で、活動性(DAS28ESR>5.1)の早期RA患者とした。

 治療は、治療開始から最初の3カ月までは、MTX単独群では「MTX 0.3mg/kg/週、最大20mg/kg/週、用量漸増法はなし」のレジメンで行い、併用群では、MTX(単独群と同じレジメン)とADA(40mg、1週おき)を併用した。両群とも3カ月ごとに治療法を調整し、必要に応じて抗TNF薬治療を追加してもよいことにした。

 目標は疾患活動性(LDAS)の指標でDAS28ESR<3.2。主要評価項目は、1年間のDAS28ESRの曲線下面積(AUC)とした。

 試験では、65人の患者(80%が女性、平均年齢47.8±15.7歳、罹病期間20±4.6週)が登録され、これを単独群(32人)と併用群(33人)に無作為に割り付けた。

 対象の患者全員が疾患活動性であった(DAS28、6.19)。また、34%の患者はびらん性で、73.8%の患者はRF陽性、73%の患者は抗CCP抗体陽性だった。8人が試験から脱落したが、3人は単独群、5人が併用群だった。

 主要評価項目とした1年間のDAS28ESRのAUCは、併用群の方が単独群より有意に低かった(164 対 186、p<0.05)。これは試験開始後の第1週〜第12週において、併用群の治療応答性が高かったことに由来していた。この間のAUCは、併用群が49で単独群が62だった(p<0.0001)。

 一方、DAS28ESR<3.2の患者が占める割合は、第12週で単独群が25%だったのに対し、併用群は64%と有意に高かった(p=0.001)。ただし、この差は、第52週で消失していた(単独群65% 対 併用群64%、p=0.98)。

 なお、抗TNF薬の総量は、2群間でほぼ同量であった。修正Sharpスコアの平均増加数は、単独群が1.8±4.7、併用群が1.9±4、またX線画像でも疾患の進行が見られなかった患者は、単独群16人、併用群14人とそれぞれ同様だった。

 これらの結果から演者らは、「早期のMTX-抗TNF薬併用療法の有益性が裏付けられた」と結論した。ただし、MTX治療後も活動性であった患者については、「早期MTX-抗TNF薬併用療法は、より早い治療応答性を示したにも関わらず、3カ月遅れて抗TNF薬治療を始めた方法を上回る成績を得られなかった」などと考察した。