デューク大メディカルセンターのJ.S.Sundy氏

 PEG化ウリカーゼ製剤は、治療不応の痛風患者に対して有効であることが確認された。臨床試験GOUT1およびGOUT2のフェーズIIIで明らかになったもので、デューク大メディカルセンター(米、ダーラム)のJ.S.Sundy氏(写真)らが10月26日、サンフランシスコで開催されている米国リウマチ学会(ACR2008)で発表した。

 GOUT1およびGOUT2では、従来の治療法が効かないか、または従来の治療法は禁忌である痛風患者、計212人を対象に、PEG化ウリカーゼ製剤8mgを2週間おきに投与する群(q2w群、計85人)と8mgを4週間ごとに投与する群(q4w群、計84人)、さらにプラセボ群(43人)に無作為に割り付けて、6カ月間にわたって比較検討した。

 治療不応は、過去18カ月間に発赤3以上、または1以上の痛風結節のある症例、あるいは痛風性関節症(血清尿酸値>8.0mg/dL、医学的に適切な最大投与量のアロプリノールによる治療失敗またはアロプリノール禁忌)の症例とした。

 主要評価項目は血漿尿酸値<6.0mg/dL(試験開始後3カ月から6カ月までの期間中に80%達成)の症例割合で、副次的評価項目としては、痛風結節のサイズ縮小、痛風発赤の発生率、関節の腫脹(SJ)、関節の圧痛(TJ)、SF-36による生活の質、HAQ-DIによる身体障害、安全性などが設定された。

 被験者の背景としては、男性82%、平均年齢55歳で、高血圧71%、慢性腎疾患43%、循環器疾患31%、糖尿病22%と合併率が高かったのが特徴だった。

 試験の結果、PEG化ウリカーゼ製剤静注群はq2w群、q4w群とも、主要評価項目でプラセボ群より有意に優れた結果を示した。PUA<6.0mg/dLの割合は、GOUT1(104人)ではq2w群が47%(p<0.001)、q4w群が20%(p=0.044)、GOUT2(108人)ではq2w群が38%(p=0.001)、q4w群が49%(p=0.001)だった。

 また、痛風結節が完全に寛解した症例は、q2w群で21例、q4w群で11例、プラセボ群で2例あり、q2w群、q4w群ともプラセボ群より有意(p=0.004とp=0.0499)に多いという結果だった。

 両試験で、PEG化ウリカーゼ製剤静注群において、SF-36身体的健康サマリースコアおよび身体機能に対するHAQ-DIが有意に改善した。一方、PEG化ウリカーゼ製剤静注群では、プラセボ群に比較してTJは著しく減少したが、SJに有意な減少は見られなかった(q2w群:−7.4±12.0、p=0.008、q4w群:−6.1±10.6、p=0.024、プラセボ群:−1.2±12.3)。

 有害事象としては、痛風発赤と注入反応が見られた。PEG化ウリカーゼ製剤静注群とプラセボ群における痛風発赤の件数に有意な差はなかったが、q2w群の26%、q4w群の40%、プラセボ群の5%で注入反応を認めた。q2w群の24%、q4w群の23%、プラセボ群の12%で重大な有害事象が発生した。死亡例も見られ、q2w群で突然死が2例、q4w群で心・腎不全1例、プラセボ群で多臓器不全1例が報告された。

 これらの結果を踏まえ演者らは、「治療不応患者において、PEG化ウリカーゼ製剤の有効性を確認できた」と結論した。ただ、「最も多い有害事象として痛風発赤および注入反応があり、これらが試験中止の最大の理由であった」とも指摘した。安全面では、死亡例もあったことから、個々の症例についてリスクとベネフィットを考慮した取り組みが求められる。