インフリキシマブは肥満者でも治療抵抗性を示さないことを報告したMarjatta Leirisalo-Repo氏

 関節リウマチ(RA)患者にとって、肥満の存在はしばしば治療抵抗性の原因となることが知られている。しかし、フィンランド、ヘルシンキ大学のMarjatta Leirisalo-Repo氏(写真)らは、RAに対する早期からの積極的な多剤併用治療の有用性を検討するNEO-RACo試験を遂行する過程において、インフリキシマブ(IFX)併用群の患者は肥満者でも治療抵抗性を示さないことを見出し、同剤には肥満に基づく治療抵抗性を解除する作用があるとの可能性を指摘した。11月10日、米国リウマチ学会・学術集会の一般口演で発表した。

 NEO-RACo試験は、症状発現から1年以内の活動性RA患者に対する初期治療として、メトトレキサート(MTX)+スルファサラジン(SSZ)+ヒドロキシクロロキン(HCQ)+プレドニゾロン(PRED)の4剤を併用するCOMBIレジメンと、これにさらにIFXを加えたレジメンの効果と安全性を比較・検討するプラセボ対照二重盲検比較試験である。

 同試験には100例のRA患者が参加。1:1の割合で、COMBI群とCOMBI+IFX群に割り付けられたが、うち1例は治療開始前に脱落した。残る99例の平均年齢は46歳、女性の比率は67%、平均罹病期間は4カ月であった。

 6カ月目および12カ月目の寛解率は、COMBI群が47%と45%、COMBI+IFX群が両時点ともに58%であり、いずれも後者が高率であったが有意差は認められなかった。

 しかし、COMBI群のなかでも正常体重者(BMI<25)では6カ月目の寛解率が63%であったのに対し、過体重者(BMI 25.0〜29.9)では35%、肥満者(BMI≧30)では25%にまで寛解率が低下しており、BMIと寛解率の間には有意な相関が認められた(p=0.023)。これに対し、COMBI+IFX群ではいずれのBMIでも同等な寛解率が認められた。

 同様に、12カ月目の解析でも、COMBI群の各サブコホートの寛解率は、58%、35%、25%とBMIの増加とともに低下を示した(p=0.034)が、COMBI+IFX群ではBMIと寛解率の間に相関は認められなかった。

 以上より、IFXには肥満が介在する治療抵抗性を解除する何らかの機序が備わっている可能性が示唆された。Leirisalo-Repo氏らは、肥満者では脂肪細胞による炎症性サイトカインの産生が増加していることに言及。「IFX静注は、そのなかでも特に重要なTNFαの作用を抑えることにより、治療抵抗例にも有効性を示すのではないか」と述べた。