2000年を挟んだ数年間に、米国でリウマチ関連疾患の受診数が約18%増加していることが米疾病対策センター(CDC)の調べで明らかになった。1件当たりの医療費も増加しており、医療費の総額は5兆円近くにのぼるという。このまま増加に歯止めをかけられなければ、米国の医療システムにリウマチ関連疾患が重くのしかかることになりそうだ。米国リウマチ学会・学術集会の11月9日のポスターセッションでCDCのCharles Helmick氏らが報告した。

 研究グループは、開業医を対象とした全米外来救急医療調査と病院を対象とした全米病院外来救急調査のデータから、標準診断コード(ICD-9-CM)で、リウマチ関連疾患に該当するデータを集計した。主要診断でリウマチ関連疾患と診断された場合のみを抽出し、外傷による受診は排除した。結果は2002〜2004年の平均値と1997年を比較した。

 その結果、1997年の受診数は3650万件だったのに対し、2002〜2004年には17.5%増え、4290万件にのぼった。開業医への受診が9割を占め、病院外来は約6%、救急受診は約3.7%に過ぎない。開業医への受診ではプライマリケア医の受診が最も多くて約48%を占め、次いで整形外科医、リウマチ専門医の順だった。1997年に比べ2002〜2004年には、プライマリケア医への受診比率は大差ないが、リウマチ専門医への受診が減り、整形外科医と臨床看護師などへの受診が増えていた。

 疾患別の経時変化をみると、受診数が最も増加しているのは関節炎で、1997年には710万件だったのが、2002〜2004年には1040万件と46%増加していた。一方で関節リウマチやびまん性結合組織障害などは減少した。

 Helmick氏らは、リウマチ関連疾患の有病率が増加している上、1件当たりの医療費が1997年の758ドルから2003年には914ドルに約2割増加しているとしている。このため、リウマチ関連疾患の外来・救急医療費は、1997年の280億ドル(約3兆円)から2003年には420億ドル(約4兆6000億円)に跳ね上がった。

 CDCでは、このまま増加が進めば2030年の推定患者数は2007年の約4600万人から6700万人に増え、医療システムへの打撃が強まると警告した。