米サウスフロリダ大学のJohn C. Carter氏

 クラミジア感染による慢性の反応性関節炎(ReA)の診断に、末梢血中の単核細胞のPCR検査法(PBMC PCR)が有用であることが報告された。米サウスフロリダ大学のJohn C. Carter氏(写真)らが11月9日、米国リウマチ学会・学術集会の一般口演で報告した。

 Chlamidia trachomatis(Ct)Clamidia pneumonaie(Cpn)は、慢性的なReAを引き起こす原因菌と考えられている。しかし、ReAに関してはまだ確立した検査法がなく、これが診断もれや誤診の一因となっていることから、Carter氏らは、PBMC PCRを用いたCr/Cpn検査を、ReAの診断に利用できないかと考えた。

 同氏らは、6カ月以上、ReA症状を有する患者45例(男性28例、女性17例)を検討した。平均年齢は46.4歳、平均有病期間は9.8年だった。脊椎関節炎が78%にみられたほか、末梢関節炎が93%、付着部炎が60%にみられた。また7例(16%)に虹彩炎またはぶどう膜炎がみられ、このうち3例が活動性だった。

 PBMC PCRの結果、Ct/Cpnが検出されたのは16例(36%)だった(PCR陽性群)。このうちCtのみが陽性だったのは9例(全体の20%)、Cpnのみが陽性だったのは6例(全体の13%)で、1例(全体の2%)はCt、Cpnともに陽性だった。

 PCR陽性群と陰性群を比較すると、有病期間は陽性群14.4年、陰性群7.2年と、陽性群が有意に長かった(p=0.018)。また、活動性の虹彩炎・ぶどう膜炎を呈していた3例は全例PCR陽性であり(p=0.04)、虹彩炎・ぶどう膜炎歴を有した7例中6例がPCR陽性であることが分かった(p=0.005)。

 このほか、活動性付着部炎、黒人、患者全般身体評価の悪さ、既知のCt感染歴が、PCR陽性に対し、相関傾向を示した。

 このように有病期間の長い患者がPCR陽性を呈する可能性が高いこと、虹彩炎・ぶどう膜炎の活動性と既往歴とPCR陽性との間に有意な相関がみられたことから、Carter氏らは「PBMC PCRによるCtおよびCpn検査は、クラミジアによる慢性の反応性関節炎が疑われる患者の診断法として有用であると考えられる」と結論付けた。ただし、感受性と特異性に関しては、今後の検討が要されるとしている。