BeSt試験の最新成績について報告したVan Der Kooij氏

 オランダ、Leiden大学のVan Der Kooij氏(写真)らは11月8日、第71回米国リウマチ学会でBeSt試験の最新成績について報告。早期関節リウマチ(RA)に対して当初から積極的にインフリキシマブ(IFX)を用いることには、速やかな寛解導入と高い骨破壊抑制効果が期待できるのみならず、将来のIFXからの離脱、さらには他の抗リウマチ薬(DMARD)からも離脱し、“drug free”となることも可能であることを示した。

 BeSt試験は、508例の早期活動性RA患者を対象に、(1)メトトレキサート(MTX)単剤で治療を開始し、必要に応じて増量、効果不十分なら他のDMARD、さらにはIFXに変薬(第1群)、(2)MTX単剤で治療を開始し、必要に応じて増量、効果不十分なら他のDMARDを追加、次にIFXへとステップアップ(第2群)、(3)MTXと高用量ステロイド、スルファサラジンの併用で治療を開始、必要に応じてMTXの増量、効果不十分ならIFXに変薬(第3群)、(4)IFX+MTXで治療を開始(第4群)の4つの治療アームの効果を比較した試験である。

 同試験では、3カ月ごとに疾患活動性を評価し、DAS44スコア≦2.4の状態が6カ月以上持続した場合は上記薬剤を漸減・休薬して維持量のDMARDによる単剤治療とし、さらに2年目以降はDAS44スコア<1.6の状態(寛解)が6カ月以上持続した場合はDMARDも休薬するというプロトコールがとられた。逆に、DMARD休薬後にDAS44スコア≧1.6へと悪化した場合、再びDMARD投与が開始された。

 一次エンドポイントは、疾患活動性(DAS44)および身体機能(HAQ)、X線像上の関節破壊(Sharpスコア)の変化である。1、2年時の解析では、最初から積極的な治療を行った第3・4群でいち早くDAS44およびHAQの改善が認められ、関節破壊の進行も少なかった。

 今回の追跡4年目での検討においても、関節破壊の進行は第4群で最も少なく、進行が大きい第1・2群との間には有意な差が認められた。しかし、DAS44およびHAQについては、2年目以降、第1・2群でも徐々に改善が進み、3年時、4年時には有意差は認められなかった。

 ただし、第3群では5割、第4群では7割の患者が4年時も当初のレジメンで治療を受けていたのに対し、第1・2群では当初のレジメンでの治療患者は3割程度に過ぎず、7割の患者がIFX+MTXを含む第2段階以降のステップに駒を進めていた。「その結果、各群間の治療内容の差がなくなってきたことがアウトカムの差の縮小に少なからず影響している」とVan Der Kooij氏は述べた。

 さらに興味深いことに、第4群患者の48%がIFXから離脱していた上、18%はMTXからも離脱を果たして“drug-free”となっていた。この18%という完全離脱率は、第3群(8%)より有意に高率だった。

 すなわち、IFXは永久に使い続けなければならない薬剤ではなく、発症早期に積極的に使って寛解に持ち込めば、後に離脱を図ることも可能な薬剤だと考えられる。早期からIFXを使うことには、速やかな症状改善・寛解導入に加えて関節破壊も抑制されるなどメリットが大きい。「IFXのような強い薬を一生使い続けるのは怖い」との理由でIFXの使用を後延ばしにすることはナンセンスと言えよう。