米国では関節リウマチに対する抗TNFα薬の新規処方が著明に増加している。2003年以降、3つの抗TNFα薬が上市されているが、米国セントコア社のDabbous氏らは、2つの医療保険請求データベースのデータに基づき、抗TNF療法の継続状況を調査した結果、1年継続率は7割前後と良好であり、特にインフリキシマブ(IFX)では他の2剤より有意に優る高い継続率が認められたことを報告した。研究成果は米国リウマチ学会の臨床研究会で発表された。

 本検討で用いられたデータベースは、PharMetricsおよびWolters Kluwer(WK)という2つの民間データベース会社によるものである。前者は各種医療保険プラン加入者ごとのデータベースであり、同一人物の医療保険請求を縦断的に追跡することが可能である。一方、後者は薬剤ごとのデータベースであり、シェアの変化を横断的に検討する場合に適している。

 同氏らはまず、PharMetricsのデータから2003年12月〜2004年2月に新たに抗TNFα療法を開始し、その後1年以上の保険加入記録がある関節リウマチ(RA)患者6481例を同定。処方された抗TNFα薬の種類に基づき、IFX群(n=2057)、エタネルセプト(ETN)群(n=3534)、アダリムマブ(ADA)群(n=890)に分け、それぞれの治療継続率の推移を調べた。

 その結果、各群の1年継続率はIFX群が76%と最も高く、ETN群(72%)およびADA群(68%)との間には有意な差が認められた(p<0.05)。

 次に、2004年2月、2005年3月、2005年9月の各時点におけるWKのデータを横断的に解析。その結果を加味した各薬剤の1年継続率を求めたところ、IFX 76%、ETN 70%、ADA 66%となり、IFXと他2剤の差はさらに広がった。

 以上のように、抗TNFα療法の1年継続率は、すべて7割前後と良好であるが、なかでもIFXの継続率は他の2剤より有意に良好であった。この継続率の高さが臨床的にどのような成果をもたらすのか楽しみであり、今後、検討していきたいとDabbous氏は結んだ。