「寛解導入・維持効果に優れたインフリキシマブ療法のほうが、より優れた治療法だといえる」とライデン大学のVan Der Kooij氏

 オランダ・ライデン大学のVan Der Kooij氏は、早期関節リウマチRA)に対する4つの治療戦略の効果を比較したBeSt試験において、良好な成績を収めたインフリキシマブ併用療法と大量ステロイド併用療法のフォローアップについて報告。治療開始後3年経過時の解析では、インフリキシマブ併用群の方が有意に寛解維持効果に優れていたことを明らかにした。

 先に報告されたBeSt試験の2年間の追跡データでは、4つの治療戦略のうち、当初から大量ステロイドとメトトレキサート(MTX)、スルファサラジン(SSA)の併用で治療を開始した「第3群」と、同じく当初からインフリキシマブ+MTXで治療を開始した「第4群」が、他の2群に比して症状の改善および関節破壊の進行抑制効果に優れることが明らかにされている。

 同試験では、疾患活動性スコア(DAS)≦2.4(低疾患活動性)が6カ月以上持続した場合、第3群ではステロイドとMTX、第4群ではインフリキシマブを休薬した(この患者を“responder”と定義)。さらに、DAS<1.6の寛解状態が6カ月以上持続した場合は、すべての抗リウマチ薬(DMARDs)を休薬するというプロトコールが採られた(この患者を“完全離脱”と定義)。今回Van Der Kooij氏らは、第3・第4群の“responder”患者についてその後の経過を追跡し、両群の寛解導入・維持効果を調査した。

 その結果、2年時において“responder”である患者は、第3群で129例中45例、第4群で120例中67例と、第4群で有意に高率であった(P=0.005)。3年時の検討では、これら“responder”のうち第3群で9例、第4群で18例がDMARDsからの“完全離脱”を果たしており、その頻度はやはり後者で高率であった(P=0.04)。

 一方、疾患活動性が低下せず、当初の治療から他の治療薬へ変更された“failure”の患者は、第3群では2年時の49例から2例増加し51例に、第4群では30例から1例増加し31例となり、その頻度は第4群で有意に低率であった(P=0.02)。

 続いて同氏らは、患者を“完全離脱”、“responder”、前2者には至らないが治療変更にも至らず当初の治療を継続した状態にある“partial responder”、“failure”とに分け、それぞれの患者層でX線画像上の関節破壊を比較した。その結果、第3群・第4群とも関節破壊の進行は“failure”の群で最も大きく、“partial responder”、“responder”の順に関節破壊の進行は抑制された。驚くべきことに、第4群でDMARDsをも離脱した“完全離脱”の患者では、一切のDMARDsを休薬しているにもかかわらず、関節破壊が全く進行しなかった。なお、全体として第3群と第4群の間に関節破壊の進行程度に有意差はなく、安全性も有意差はなかったものの、第3群で若干高い傾向がみられた。

 以上より、早期RAに対するインフリキシマブ併用療法は、大量ステロイド併用療法よりも寛解導入効果に優れるのみならず、3年間の寛解維持効果にも優れることが明らかとなった。関節破壊抑制効果や安全性はいずれの治療法も同等であったことから、「寛解導入・維持効果に優れたインフリキシマブ療法のほうが、より優れた治療法だといえる」とVan Der Kooij氏は結論した。