抗腫瘍壊死因子(TNF)α薬の短期的有効性と安全性に関しては数多く報告されているが、長期的に検討した報告は少ない。ベルギーのゲント大のBert J. Cruyssen氏らは、インフリキシマブにて治療を受けた関節リウマチRA)患者511例を4年以上にわたって追跡している。同氏は、追跡4年時におけるインフリキシマブ継続状況と安全性、臨床的効果について報告した。大半の患者は、長期にわたる臨床的メリットを享受していることを示した。

 本検討には、511例の患者が登録。このうち、実際に抗TNFα療法を開始した507例の患者について、DAS28による疾患活動性評価などの定期的な臨床評価による追跡を行った。今回の解析では、追跡不能者などを除く479例が対象となった。また、このうち141例の患者については、ベースライン時にリウマトイド因子(RF)と抗CCP抗体の検査が行われており、その結果と治療継続性の関連も検討された。

 4年時において、インフリキシマブ治療を継続していた患者は295例であった。治療中止の理由として「効果不十分」、すなわちインフリキシマブの長期的使用後の有効性低下が懸念されるところであるが、実際には「効果不十分」での治療中止は4年間の累積でわずか65例(インフリキシマブ治療患者のうち13.6%)であった。

 登録患者のDAS28スコアは、最初の6週間という短い期間のうちに、2ポイントもの速やかな改善を呈した後、6〜22週で0.2ポイントの改善、22週以降も1年あたり平均0.2ポイントの持続的な改善が認められた(P<0.0001)。ことに、4年後までインフリキシマブ治療を継続した患者群では、62%が低疾患活動性(DAS28<3.2)の状態に至っており、インフリキシマブの優れた効果は少なくとも4年以上継続することが示唆された。

 続いてCruyssen氏らは、治療継続性の予見に役立つ因子の検索を試みた結果、14週目および22週目のDAS28スコアが予測因子として浮上した。ROC解析は、各時点でのDAS28スコア高値が将来の脱落につながるハザード比は、14週目が1.9(95%CI:1.4-2.5)、22週目が1.7(同:1.3-2.1)であった。一方、RFや抗CCP抗体の存在は、インフリキシマブの有効性や治療継続性には影響しなかった。

 以上より、インフリキシマブは治療開始直後から速やかな効果を発揮した後、持続して疾患活動性の改善をもたらすことが示された。また、長期に有効性が継続する患者の予測に、14週および22週時点のDAS28スコアが役立つことが示唆された。