「3剤療法が、薬剤を少しずつ追加していく治療法よりも有効だとは言えない」と語るGartnavel総合病院のS.A.Irvine氏

 早期の活動性関節リウマチ患者に対して、抗リウマチ薬DMARDsメトトレキサートスルファサラジン・ヒドロキシクロロキンを最初から投与する3剤療法は、DMARDsの種類を徐々に増やしていくステップアップ法と臨床効果に差がないことが分かった。

 英国の3施設が共同で行ったTEAR(A Randomised Controlled Trial of Step Up Therapy Versus Triple Therapy In Early Active Rheumatoid Arthritis)試験の結果で、英国Gartnavel総合病院のS.A.Irvine氏らがコンカレント・アブストラクト・セッションで発表した。

 TEAR試験は、関節リウマチと診断されて5年以内で疾患活動性(DAS28)スコアが5.1を上回る早期の活動性RA患者96例を「ステップアップ群」または「同時投与群」に無作為に割り付けて実施。

 「ステップアップ群」には、まずスルファサラジン1g/日を3カ月間投与した後にメトトレキサート7.5mg/週を追加し、メトトレキサートを毎月2.5〜5mg/週ずつ増量して25mg/週または最大耐容量に達した時点でヒドロキシクロロキン400mg/日を追加した。一方、「同時投与群」には、スルファサラジン1g/日、メトトレキサート7.5mg/週およびヒドロキシクロロキン200mg/日を最初から投与し、それぞれ40mg/kg/日、25mg/週、400mg/日まで増量した。追跡期間は1年間とした。

 その結果、1年後のDAS28スコアの変化は、同時投与群(47例)が-3.3でステップアップ群(44例)は-4.0と、両群ともに疾患活動性は低下したものの有意差はなかった。QOLや身体機能の評価指標についても、HAQスコアの変化が同時投与群が-0.9でステップアップ群-0.8、SF12スコアの変化が同時投与群が10でステップアップ群9と、いずれも有意差がなかった。

 臨床効果の基準としての1年後のACR20/50/70達成率は、同時投与群の76/51/20に対してステップアップ群77/60/30といずれも同時投与群の方が高かったが、これに関しても有意差はなかった。EULAR評価基準による分析でも同様の結果だった。

 以上の成績から、Irvine氏は、「活動性の早期リウマチ患者に対する積極的なDMARDs療法は、疾患活動性の抑制、QOLや身体機能の改善に有効だ。しかし、3種類のDMARDsを最初から投与する併用療法が、薬剤を少しずつ追加していく治療法よりも有効だとは言えない」と結論した。