「暑い日や湿気の多い日は、尿酸の排泄を促すために水分を多く取るよう、痛風の患者に勧めるべきだ」と語るボストン大教授のYuquing Zhang氏

 痛風発作は何がきっかけで起きるのか。インターネットによるアンケート調査と郵便番号から調べた各地の気象データを組み合わせて調査した結果、痛風発作は高温多湿の方が低温少湿より2倍も起きやすいことが明らかになった。米国ボストン大医学部教授のYuquing Zhang氏らが発表した。「暑い日や湿気の多い日は、尿酸の排泄を促すために水分を多く取るよう、痛風の患者に勧めるべきだ」とZhang氏は話した。

 研究グループは、検索エンジンである「Google」で、「gout(痛風)」を検索すると、研究グループのサイト(https://dcc2.bumc.bu.edu/goutstudy/)が画面に掲載されるようにした。同サイトでは、過去1年間で痛風発作を経験した人に試験の参加を促し、痛風発作が起こったときに再びサイトを訪れ、発作の2日前からの食生活や利尿薬の服用などの質問に答えてもらった。また発作が起こっていないときにも同様の質問票に記入してもらった。

 発作が起こったときとそうでないときの質問票が完全にそろったのは197人。気象データのサイト「Weather underground」で、試験参加者の郵便番号から気温と湿気(露点温度)、気圧、降水量を調べた。

 その結果、痛風発作の発症と関連が見られたのは高温と多湿だった。最高気温が華氏0〜53度(摂氏-17.8〜11.7度)の場合を1とした場合のオッズ比から、87〜105度(同 30.5〜40.5度)では発症リスクが2倍、80〜86度(同 26.7〜30.0度)では1.4倍になることが分かった。オッズ比はアルコールの消費やプリン体の摂取、利尿剤の服用で補正した。

 また湿気を露点温度で表すと、-4〜32度の場合に比べて、64〜77度では2.1倍になった。たとえば日本の冬のように気温5度、湿度30%なら露点温度は12.2度。夏のように気温が28度、湿度が70%では露点温度は71.6度になる。つまり冬場に比べて夏場は2倍も痛風発作が起こりやすいことになる。このほか気圧や降水量では発作への影響は見られなかった。