「若年性関節リウマチに対するアダリムマブの有効性と安全性が、最長132週にわたる検討で確かめられた」と発表するD.J.Lovell氏

 抗腫瘍壊死因子(TNF)抗体製剤アダリムマブは、若年性関節リウマチJRA)に対しても長期的に有効で、安全性にも大きな問題がないとの結果が、JRAを対象とした同薬の第3相臨床試験で明らかになった。米国小児リウマチ協同研究グループ(PRCSG)のD.J.Lovell氏らがプレナリーセッションで報告した。

 この試験は、4〜17歳の多関節型JRA患者(腫脹関節が5個以上、可動域制限のある関節が3個以上)171例を対象とした多施設プラセボ対照二重盲検試験。最初の16週間は非盲検下でアダリムマブ(24mg/m2 BSA)またはアダリムマブとメトトレキサート(MTX)を併用し、続く32週間の二重盲検相で、処方のアダリムマブ部分をアダリムマブまたはプラセボのいずれかに無作為に割り付けた。その後、非盲検下での投与を最長88週間継続した。

 アダリムマブはJRAの臨床症状を大きく改善し、有効性の指標とした小児ACR反応(ACR Pedi 30/50/70)達成率は、非盲検相終了時の16週時点で、アダリムマブ単独投与群では73%/59%/39%、アダリムマブ+MTX併用群では93%/88%/65%であった。

 さらに、二重盲検相終了時の48週時点でのACR Pedi 30/50/70達成率をアダリムマブ群とプラセボ群で比較した。すると、アダリムマブ単独投与例ではアダリムマブ群57%/53%/47%、プラセボ群32%/32%/29%、アダリムマブ+MTX併用例ではアダリムマブ群63%/63%/63%、プラセボ群38%/38%/27%と、いずれもアダリムマブ群がプラセボ群よりも優れていた。この効果は最長88週にわたる延長期間中も高いレベルに維持された。

 48週までの再燃率は、MTX併用の有無にかかわらず、アダリムマブ群の方がプラセボ群よりも有意に低く、アダリムマブ単独投与例でそれぞれ43%、71%、MTX併用例では37%、65%だった。再燃までの期間の中央値も、アダリムマブ単独投与例でそれぞれ約32週、約14週、MTX併用例では32週超、約20週で、アダリムマブ群がプラセボ群よりも長かった。さらに、アダリムマブ群ではプラセボ群に比して再燃時の臨床症状も改善していた。

 副作用は上気道感染症などの感染症が一部の例に認められたが、死亡例や日和見感染例はなく、忍容性にも問題はなかった。

 以上の結果から、アダリムマブが成人RAだけでなくJRAにも有効なことが実証された。Lovell氏は「JRAに対するアダリムマブの有効性と安全性が、最長132週にわたる検討で確かめられた。アダリムマブは単独でもMTXとの併用でも、活動性JRAの小児の臨床症状を大きく改善し、再燃率、再燃までの期間もプラセボより有意に優れる」と結論した。