抗腫瘍壊死因子TNF)抗体製剤アダリムマブは、60歳以上で発症した患者も含め、どの年代の患者にも有効であることが、欧州で行われた6610人の活動性関節リウマチを対象にした ReAct(Adalimumab Research in Active RA)試験のサブ解析で明らかになった。フランスBicetre 中央病院(center hospitalier de Bicetre)のX. Mariette氏らがポスターセッションで発表した。

 ReAct試験では、抗リウマチ薬(DMARDs)の治療を受け効果が不十分だった活動性関節リウマチ患者を対象に、2週間ごとにアダリムマブを40mg皮下投与した。12週間続け、12週以降は、患者の希望があれば、アダリムマブが発売されるまで投与を延長した。平均投与期間は33週で、最長96週まで行われた。

 サブ解析では、患者を年齢によって、40歳未満(1002人)、40歳以上65歳未満(4125人)、65歳以上75歳未満(1245人)、75歳以上(238人)の4つのグループに分けた。ステロイドとの併用が68〜76%で、アダリムマブ単独投与を受けたのは全体の24〜35%だった。また60歳以上で関節リウマチを発症した患者を、罹病期間で3年以下のグループ(266人)と3年を超えるグループ(492人)の2つに分けた。

 投与12週でのACR20達成率は61〜75%、ACR50達成率は34〜49%、ACR70達成率は12〜26%で、DAS28スコアは1.9〜2.3減少し、いずれのグループでもほぼ類似した結果となった。ただし年代別に見ると、年齢が若いほど、また60歳以上の発症では罹病期間が短いほど、改善の度合いは高かった。

 また身体機能評価指標の1つであるHAQスコアにおいて、臨床的に重要なスコア減少(−0.22)に達した患者の割合は、40歳未満では77%と高く、75歳以上でも57%と、半数を超えて改善が見られた。疼痛関節数および腫張関節数も、12週までにどの年齢でも明らかに減少した。

 副作用は40歳未満で11.3%、40歳以上65歳未満で12%、65歳以上75歳未満で18.1%、75歳以上で21.4%と、高齢になるほど多く見られ、重篤な感染症の発生率(2.2〜5.9%)も高齢者ほど高かった。

 このため年齢に関係なく、アダリムマブの投与は関節リウマチの症状を改善するが、特に年齢が若いほど、また60歳以降での発症では罹病期間が短いほど、臨床的な有用性および忍容性が高いことが示され、Mariette氏は「早期に積極的にアダリムマブを投与することが、より良い結果をもたらす可能性がある」と述べている。