心血管疾患の発病および死亡の抑制にはACE阻害薬ベナゼプリルとCa拮抗薬アムロジピンの併用療法が、ベナゼプリルと利尿薬ヒドロクロロチアジドの併用療法よりも優れているという仮説通りの結果が出た。米国と北欧諸国の多施設で行われた臨床試験ACCOMPLISHで明らかになったもので、Michigan Health System大のKenneth A. Jamerson氏(写真)らが3月31日、第57回米国心臓学会で発表した。

 ACCOMPLISH(Avoiding Cardiovascular Events Through COMbination Therapy in Patients Living with Systolic Hypertension)は、高リスク高血圧患者の治療に単剤、固定用量、混合薬を用いて心血管事象を評価する初めての臨床試験である。

 高心血管疾患リスクの条件を満たした1万1508人(550施設)の被験者が、米国および北欧諸国から参加。被験者はwashoutあるいは run-in期間なしで無作為割り付けされ、治験が始まった。試験は二重盲検法。

 追跡期間は5年で、主要エンドポイント(心血管死、脳卒中、心筋梗塞、大動脈血行再建術、不安定狭心症)は複合で、15%の心事象の軽減に設定した。

 治療法は次の通り。ベナゼプリル/アムロジピン併用療法群は、ベナゼプリル 20mg+アムロジピン 5mgで投与を開始し、2カ月間で40mg+5mgまで漸増投与し、3カ月で40mg+10mgまで増量可とした。ベナゼプリル/ヒドロクロロチアジド併用療法群は、ベナゼプリル 20mg+ヒドロクロロチアジド 12.5mgで投与を開始、2カ月間で40mg+12.5mgに漸増投与し、3カ月間で40mg+25mgまで増量可とした。3カ月以降は、目標降圧(<140/90mmHg)達成のために、他の降圧薬を追加投与した。

 2007年10月15日、データ安全監視委員会は60%の治験情報をもって、主要エンドポイントの設定有効性境界を超えたとして治験の終了を勧告した。2007年12月22日をもって、本試験の患者診察は終了した。予定より早期の治験終了となった。

 1万1290例で血圧管理が成功した。ベースライン時は、被験者の37.5%のみで血圧がうまく管理されていたが、薬剤投与36カ月後は両群とも76%以上で血圧管理(<140/90mmHg)が達成できた。

 両投与群の比較では、ACE阻害薬とCa拮抗薬併用療法がACE阻害薬と利尿薬併用療法よりも、心血管疾患の発病および死亡の抑制において20%(p<0.0001)優れているとの結論が出た。これは95%のエンドポイントの裁定を基にした中間分析によるものである。この結果をふまえると、今後、高血圧管理のガイドライン(利尿薬をベースにした療法)が書き換えられていくことになりそうだ。