心不全の患者では、インフルエンザワクチンの効果が低下していることが分かった。健常人と比較したところ、抗体陽転率は同等だったものの、抗体保有率は有意に低下していた。米Wisconsin大のOrly Vardeny氏(写真)らの研究で明らかになったもので、3月30日、第57回米国心臓学会で発表した。

 Vardeny氏らは、Wisconsin大附属病院および診療所を通じ、27人の心不全患者(虚血性9例、非虚血性18例)と17人の健常人を登録した。全員に2006/2007シーズンのワクチンを接種し、2〜4週間後の反応性を血清学的に調べた。

 その結果、抗体陽転率は健常人群、心不全患者群ともに100%だった。しかし、抗体保有率では差がみられ、4週間後には健常人群で82.3%だったのに対し、心不全群では65.5%と有意に低かった(p<0.05)。抗原に対する反応率でも違いがみられ、特にH3N2抗原に対する反応は、心不全群で有意に低かった(p=0.017)。

 Vardeny氏は、心不全患者のインフルエンザワクチンに対する反応が低いことを理解した上で、インフルエンザから彼らをどうやって守っていくかを考えていかないといけない、などと考察した。