男性では本人と親の喫煙歴大動脈アテローム斑量の増加に関与しているが、女性ではそうではないことが明らかになった。Framingham Heart Studyによるもので、ボストンのBeth Israel Deaconess Medical Center のMichael L. Chuang氏(写真)らが3月30日、第57回米国心臓学会で報告した。

 喫煙は、アテローム性動脈硬化症の増加に関連する。演者らは、心血管磁気共鳴(CMR)を用いて親の喫煙への暴露が大動脈アテローム斑陽性率と量に影響するのかを調べた。

 Framingham Heart Studyの子孫コホート1270人から心血管磁気共鳴(CMR)を用いて、下行胸部および腹部大動脈の画像を得た。これを元に、単独の専門家がアテローム斑の陽性率と総量を決定した。喫煙は「今までに定期的にタバコを吸ったことがあること」と定義した。被験者は、本人の喫煙歴(S+)、非喫煙歴(S−)および親の喫煙歴(P+)、親の非喫煙歴(P−)に分けてグループ化した。グループで年齢補正された斑陽性率は、カイ二重検定により比較した。

 被験者(男性609人、女性661人)の年齢は64±9歳で、604人(47.6%)にCMRで大動脈斑が確認された。男性、女性ともグループ間で斑陽性率に有意差はなかったが、総斑量は、男性で本人、親ともに喫煙歴のあるグループ(S+ P+)で有意(p<0.05)に高かった。女性ではその傾向は認められなかった。

 これらの結果からChuang氏らは、男性では、本人の喫煙歴が親の喫煙にさらされたことのみより大動脈斑量の増加に関係していると結論した。しかしながら、喫煙者、非喫煙者ともに、親に喫煙歴があることで斑量が増す傾向があったと指摘した。喫煙暴露と大動脈斑との関係における明らかな性特異的差異は不明であり、今後の解明が待たれる。