女性ではアルコール摂取心房細動発症のリスクとは非直線関係にあるという証拠が示された。女性を対象にした前向きコホート研究の結果で、Brigham and Women's HospitalのDavid Conen氏らが3月30日、第57回米国心臓学会で発表した。

 最近の研究によると、男性ではアルコール摂取レベルが高いと心房細動発症のリスクが増加することが示唆されているが、中程度のアルコール摂取と心房細動発症との関係については、特に女性でははっきりと示されていなかった。

 Conen氏らは、研究開始時に心血管疾患と心房細動がなく、アルコール摂取の情報を正確に提供できる3万8934人の女性を対象にした。これらの女性を次の4つのカテゴリ(飲酒をしない人、1日に1杯未満飲酒、1日に1杯以上2杯未満飲酒、1日に少なくとも2杯は飲む人)に振り分けた。アルコール摂取のカテゴリと心房細動発症のリスクとの間の独立した関係を評価するために、多変数コックス比例ハザードモデルを構築した。

 平均±標準偏差は年齢が55±7歳、体格指数が26±5/m2。フォローアップの中間値12.3年の間に、新規の心房細動発症が1250例あった。年齢補正後の発症率は4つのカテゴリでそれぞれ、1000人/フォローアップ年当たり、2.9、2.6、2.1、3.6例であった。飲酒をしない女性を基準にして比較すると、年齢補正後のハザード比(95%信頼区間)は、1日に1杯未満飲酒する女性で0.93(0.83-1.04)、1日に1杯以上2杯未満飲酒する女性で0.70(0.54-0.91)、1日に少なくとも2杯は飲む女性で1.28(1.00-1.64)だった。年齢、体格指数、収縮期血圧、高血圧歴、喫煙、糖尿病、高コレステロール血症および人種について補正した後では、相当するリスク推定値が、1.0(基準値)、0.97(0.86-1.10)、0.77(0.59-1.00)、1.36(1.05-1.77)であった。

 この結果から演者らは、女性ではアルコール摂取と心房細動発症のリスクとは非直線関係にある証拠が得られたと結論した。1日に少なくとも2杯は飲む女性では心房細動発症のリスクが増加する一方で、中程度の飲酒をする女性では心房細動発症のリスクが軽減される傾向も認められた。