VASP-Pに着目した血小板モニタリングに基づいて投与量を調整する治療法で、クロピドグレル耐性症例の主要心血管イベント(MACE)の発生率を減らせることが分かった。フランスHopital Universitaire NordのLaurent Bonello氏(写真)らが3月29日、第57回米国心臓学会で報告した。

 Bonello氏らは、クロピドグレルとVASP(vasodilator-stimulated phosphoprotein)のリン酸化との関係に着目。クロピドグレル耐性患者の血小板機能状態を把握する指標になりうることから、VASP-P指数を用いた治療を計画、前向き多施設無作為化試験行った。

 まず、クロピドグレル耐性を600mg投与後にVASP-P指数が50%以上と定義した。不安定狭心症または非ST上昇の急性冠不全症候群のためにPCIを受けた患者406人のうち、クロピドグレル耐性を示した162人を対象に、VASP-P指数が50%未満になるよう薬を追加する群(78例)と追加しない対照群(84例)に無作為に割付け、30日後のMACE発生率を比較した。

 その結果、30日後のMACE発生率は対照群が10%だったのに対し、VASP-P指数でモニタリングした群は0%と有意に低かった(p=0.007)。一方、出血については、両群で差がなかった(対照群5%対モニタリング群4%)。

 このことからBonello氏らは、「VASP-Pのモニタリングによって投与量を調整する治療法は、安全で PCIの後で臨床転帰を著しく向上させる」と結論した。