経皮的冠動脈インターベンションPCI)が適用される急性冠症候群(ACS)において、抗血小板薬プラスグレルは、ステント血栓症の抑制効果の面でも標準的抗血栓療法に用いられるクロピドグレルより有効性が高いことが確認された。国際的な二重盲検試験である「TRITON TIMI-38」のステント解析によって明らかになったもので、米ハーバード大ブリガム女性病院のStephen D. Wiviott氏(写真)が3月29日、第57回米国心臓学会で発表した。

 TRITON TIMI-38は、抗血小板薬プラスグレルの有効性と安全性をクロピドグレルと比較した大規模臨床試験。30カ国707施設で行われた国際的な二重盲検試験で、プラスグレル投与群とクロピドグレル投与群における安全性や虚血性疾患イベント(心臓発作・脳卒中またはそれらを主因とする死亡)の発症率などを評価し、両薬剤を直接比較することを目的としていた。試験の結果、抗血小板薬プラスグレルの有効性が確認され、昨年11月の米国心臓協会・学術集会で報告された(関連情報)。

 今回の報告は、ステント血栓症の発症時期およびステントのタイプ別などで、抗血小板薬プラスグレルの有効性を解析したもの。対象は1万2844例。

 その結果、治療開始以降30日時点の早期ステント血栓症の発症率は、クロピドグレル群1.56%に対しプラスグレル群0.64%(ハザード比0.41、p<0.0001)であり、30日以降450日時点の遅発性ステント血栓症の発症率は、クロピドグレル群0.82%に対しプラスグレル群0.49%(ハザード比0.60、p=0.03)となり、ともにプラスグレル群が有意に減少していた。

 また、ベアメタルステント(BMS)、薬剤溶出ステント(DES)の別、およびシロリムス溶出ステント(SES)やパクリタキセル溶出ステント(PES)別でも比較検討したが、こうしたステントのタイプに関わらず、プラスグレル群の方でステント血栓症の発症率が有意に減少していた。