A 疫学・診断
1.疫学
2.診断
3.病期分類(ステージング)
B 治療
1.骨腫瘍
2.軟部肉腫
文献

1.疫学

1)罹患数・死亡数

骨腫瘍、軟部腫瘍の多くは良性である。悪性骨腫瘍、悪性軟部腫瘍はまれであり、正確な罹患数・死亡数は不明である。日本病理剖検輯報(1995-1999年)では、剖検が行われた全悪性腫瘍9万4455例のうち、悪性軟部腫瘍は129例(0.14%)、骨・関節腫瘍は97例(0.10%)であった[1]。

悪性骨腫瘍は年間に人口100万人あたり4-8人発生するとされる[2]。米国Surveillance, Epidemiology and End Results(SEER)によれば、2010年には2650例発生し1460例が死亡している。最も多いのは骨肉腫であり、日本では年間200人、米国では年間800人程度に発生するとされる。男性に多いが、低グレードであるparosteal osteosarcomaは女性に多くみられる。10-20歳代での発症が多い。Ewing肉腫ファミリー腫瘍は、白色人種では人口10万人あたり0.3人とされるが、アジア人はさらにまれとされる。15歳頃の発生が多く、やや男性に多い(1.5:1)。軟骨肉腫は30-60歳に好発する。

悪性軟部腫瘍は人口10万人あたり2人程度に発生するとされる。SEERデータベースでは人口10万人あたり3.3人であった。米国では年間約1万1000例発生し、約4000例が死亡するとされる。日本における整形外科の全国悪性軟部腫瘍患者登録(1985-1994年)での組織別発生頻度は悪性線維性組織球腫(malignant fibrous histiocytoma: MFH)(26.27%)、脂肪肉腫(22.92%)、滑膜肉腫(9.66%)、横紋筋肉腫(6.91%)、悪性末梢神経鞘腫瘍(malignant peripheral nerve sheath tumor: MPNST)(6.79%)、平滑筋肉腫(6.30%)であった。男女比はやや男性に多い(1.1:1.0)。

2)リスク因子

(1)遺伝因子

家族性網膜芽細胞腫では染色体13qの欠失がみられ、骨肉腫の頻度が高いことが知られている。TP53遺伝子変異によるLi Fraumeni症候群では、軟部肉腫、骨肉腫、閉経前乳がん、白血病、脳腫瘍、副腎皮質がんが高頻度にみられる。

(2)放射線照射

照射野内に骨肉腫、MFH、血管肉腫が発生することが知られている。放射線照射後3年以上経過したものを放射線誘発肉腫とする定義もあり、また放射線照射後3年以内の血管肉腫発生はまれであったとする報告も存在する(3.4%が3年以内に発症、放射線照射後から血管肉腫発生の中央値71か月)。

乳房切除術後や乳房温存手術後の放射線治療による二次性血管肉腫について、日本では0.2%、欧米では0.14%にみられたとする報告がある。

(3)化学療法、化学薬品への曝露

先行する化学療法(アルキル化剤、アントラサイクリン系)は骨肉腫、軟部肉腫と関連するとされる。累積用量とリスクにも相関があるとされている。

フェノキシ酢酸、クロロフェノール類、塩化ビニル(肝血管肉腫)、ヒ素との関連も報告されている。

(4)外傷、異物、その他

外傷と骨腫瘍、軟部腫瘍との関連の報告は数あるものの、外傷から肉腫発生までの期間が短すぎるものもあり、因果関係としては確立されているとは言い難い。慢性炎症は肉腫発生の原因である可能性がある。榴散弾、銃弾、その他インプラントとの関連も示唆されているが、大規模な疫学研究の結果ではインプラントと悪性骨腫瘍の関連については証明されなかった。骨肉腫、MFHは骨梗塞後の発生も報告される。骨Paget病の1%程度に骨肉腫が発生するとされる。リンパ浮腫と血管肉腫の関連も報告され、Stewart-Treves症候群として知られる。

3)予後

転移のない四肢発生の骨肉腫では5年無病生存割合60-70%、全生存割合70-80%である。肺転移例では5年全生存割合30%程度である。軟骨肉腫では長期経過後の再発も報告され、5年全生存割合59%、20年全生存割合35%という報告がある[3]。Ewing肉腫ファミリー腫瘍では5年無病生存割合69%、5年全生存割合72%と報告される。骨盤発生は予後不良である。骨発生のMFHでは5年全生存割合40-60%とされる。軟部肉腫では5年生存割合はI期90%、II期70%、III期40%程度と報告される。

2.診断

1)検診

骨腫瘍、軟部腫瘍ともに有用性が確立された検診はない。

2)症状

骨腫瘍では疼痛と腫脹が特徴的である。疼痛は初期には一時的であるが経過とともに増悪し、持続性となる。熱感、発赤も伴いうる。

(1)骨肉腫

大腿骨遠位部、脛骨近位部に多く発生する(約50%)。疼痛と腫脹が初発症状として多い。

(2)軟骨肉腫

骨盤、体幹、四肢近位部の発生が多く、主に疼痛で初発する。静脈浸潤、腫瘍塞栓がみられることもある。

(3)Ewing肉腫ファミリー腫瘍

Ewing肉腫、原始神経外胚葉性腫瘍(primitive neuroectodermal tumor: PNET)、Askin腫瘍は、いずれも神経分化への特徴を有し、特異的な染色体の相互転座t (11; 22)(q24; q12)などが共通して認められることが明らかとなり、単一の疾患概念として「Ewing肉腫ファミリー腫瘍(Ewing sarcoma family tumor: ESFT)」と呼ばれる。

Ewing肉腫ファミリー腫瘍は体幹発生が約60%である。疼痛、腫脹がみられる。血胸や脊髄麻痺を合併することもある。発熱、体重減少などがみられることもある。

(4)悪性軟部腫瘍

発生部位は下肢が約40%、上肢約20%、後腹膜・腹腔内約20%、頭頸部約10%程度である。腫瘤としてみられ、発生部位により特異的な症状がみられる。疼痛が初発時にみられるのは約3分の1の例であるともいわれる。神経や血管への圧迫や浸潤により神経症状や血行障害の症状を呈する場合もある。5 cmを超える腫瘤は、特に悪性を疑い対処を行う必要がある。類上皮肉腫、明細胞肉腫では小さな腫瘤であっても肺転移がみられることがある。滑膜肉腫では疼痛、類上皮肉腫では皮膚潰瘍がみられうる。胞巣状軟部肉腫では血流が豊富である。子宮平滑筋肉腫では無痛性の性器出血がみられる。

3)診断

(1)血液検査

Ewing肉腫ファミリー腫瘍では貧血がみられることがある。骨肉腫、Ewing肉腫ファミリー腫瘍ではALP、LDHの上昇がみられることがある。軟骨肉腫では耐糖能異常がみられうる。骨腫瘍、軟部腫瘍において確立された腫瘍マーカーはない。

(2)画像診断

原発巣の評価として、X線撮影、CT、MRIが行われる。骨腫瘍では胸部CT、骨シンチグラフィも必須である。軟部腫瘍では、低グレードで10 cm未満の腫瘍、中・高グレードで5 cm未満の腫瘍の場合、肺転移の検索は胸部X線撮影でよいとし、これを超える場合は胸部CTを推奨するものもあり[4]、また全例で胸部CTを推奨するガイドラインもある[5]。後腹膜・腹腔内病変の場合、肝臓も検索されるべきである。PET検査の有用性も報告される。

183例の骨腫瘍と133例の軟部腫瘍においてMRIとCTの有用性を検討したRadiologic Diagnostic Oncology Group(RDOG)の試験ではCTに対するMRIの有用性は示されなかった[6]。しかし、現在MRIは標準的な病巣評価として推奨されている[5]。

(3)生検

骨腫瘍、軟部腫瘍ともに病理診断が基本であるが、診断に難渋することも多く、免疫染色(S100、サイトケラチン、factor VIIIなど)が参考となる。表1に各種免疫組織化学的マーカーとその分布を示す[7]。

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発生部位、経過、X線撮影やCT、MRIなども参考にされる。Ewing肉腫ファミリー腫瘍ではほとんどの症例で免疫染色におけるCD99が陽性となる。しかし、CD99は骨肉腫、横紋筋肉腫、滑膜肉腫、悪性リンパ腫でも陽性となりうるため注意が必要である。S100はグリア細胞、シュワン細胞に局在する神経組織特異蛋白質と考えられていたが、メラノサイト、ランゲルハンス細胞、樹枝状細網細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、唾液腺や乳腺の導管筋上皮細胞、横紋筋、脊索組織などの多くの正常細胞や組織にも発現しており、それらの細胞から発生する腺癌にも陽性となる。

いくつかの特徴的な染色体異常、遺伝子異常が報告されている(後述、表2)。

4)病理分類

WHO分類2002年版より抜粋する。悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)は神経系腫瘍に分類され、WHOのPathology and Genetics of Tumours of Soft Tissue and Boneには含まれていない。

(1)軟部肉腫

〔1〕脂肪性腫瘍
高分化型脂肪肉腫 well differentiated liposarcoma
脱分化型脂肪肉腫 dedifferentiated liposarcoma
粘液型脂肪肉腫 myxoid liposarcoma
多形型脂肪肉腫 pleomorphic liposarcoma
混合型脂肪肉腫 mixed-type liposarcoma

〔2〕線維芽細胞/筋線維芽細胞性腫瘍
low grade myofibroblastic sarcoma
myxoinflammatory fibroblastic sarcoma
infantile fibrosarcoma
adult fibrosarcoma
myxofibrosarcoma (従来、粘液型MFHとされていたものが含まれる)
low grade fibromyxoid sarcoma
sclerosing epithelioid fibrosarcoma

〔3〕いわゆる線維組織球性腫瘍
pleomorphic malignant fibrous histiocytoma/undifferentiated high grade pleomorphic sarcoma(以前MFHと診断されたものの多くは多形性平滑筋肉腫、多形性横紋筋肉腫など発生・分化組織に即した診断をつけるようになっている)
giant cell malignant fibrous histiocytoma/undifferentiated pleomorphic sarcoma with giant cells
inflammatory malignant fibrous histiocytoma/undifferentiated pleomorphic sarcoma with prominent inflammation

〔4〕平滑筋性腫瘍
平滑筋肉腫

〔5〕血管周皮細胞性腫瘍

〔6〕横紋筋性腫瘍
胎児型横紋筋肉腫 embryonal rhabdomyosarcoma
胞巣型横紋筋肉腫 alveolar rhabdomyosarcoma
多形型横紋筋肉腫 pleomorphic rhabdomyosarcoma

〔7〕血管性腫瘍
Kaposi肉腫様血管内皮腫 Kaposiform haemangioendothelioma
網様血管内皮腫 retiform haemangioendothelioma
乳頭状リンパ管内内皮腫 papillary intralymphatic angioendothelioma
(Dabska腫瘍)
混合型血管内皮腫 composite haemangioendothelioma
Kaposi肉腫 Kaposi sarcoma
other intermediate vascular neoplasms
epithelioid haemangioendothelioma
血管肉腫 angiosarcoma of soft tissue

〔8〕軟骨・骨形成性腫瘍
骨外性骨肉腫 extraskeletal osteosarcoma

〔9〕tumours of uncertain differentiation
mixed tumour/myoepithelioma/parachordoma
滑膜肉腫 synovial sarcoma
類上皮肉腫 epithelioid sarcoma
胞巣状軟部肉腫 alveolar soft part sarcoma
明細胞肉腫 clear cell sarcoma of soft tissue
骨外性粘液型軟骨肉腫 extraskeletal myxoid chondrosarcoma
悪性間葉腫 malignant mesenchymoma
desmoplastic small round cell tumour
extrarenal rhabdoid tumour
neoplasms with perivascular epithelioid cell differentiation(PEComas)
intimal sarcoma

(2)骨腫瘍

〔10〕軟骨形成腫瘍
軟骨肉腫 chondrosarcoma
脱分化型軟骨肉腫 dedifferentiated chondrosarcoma
mesenchymal chondrosarcoma
clear cell chondrosarcoma

〔11〕骨形成腫瘍
conventional osteosarcoma
telangiectatic osteosarcoma
small cell osteosarcoma
low grade central osteosarcoma
secondary osteosarcoma
parosteal osteosarcoma
periosteal osteosarcoma
high grade surface osteosarcoma

〔12〕線維形成腫瘍
fibrosarcoma of bone

〔13〕線維組織球性腫瘍
malignant fibrous histiocytoma of bone

〔14〕肉腫/primitive neuroectodermal tumour(PNET)
Ewing腫瘍/PNET

〔15〕haematopoietic tumours
malignant lymphoma

〔16〕巨細胞腫
malignancy in giant cell tumour

〔17〕脊索腫瘍

〔18〕脈管腫瘍
血管肉腫

〔19〕myogenic, lipogenic, neural, and epithelial tumours
leiomyosarcoma of bone
liposarcoma of bone
metastases involving bone

〔20〕tumours of undefined neoplastic nature
langerhans cell histiocytosis

〔21〕congenital and inherited syndromes
familial adenomatous polyposis
Beckwith-Wiedemann syndrome
enchondromatosis: Ollier disease and Maffucci syndrome
McCune-Albright syndrome
multiple osteochondromas
retinoblastoma syndrome
Rothmund-Thomson syndrome
Werner syndrome

5)骨軟部腫瘍における遺伝子異常

表2に特徴的な遺伝子異常を示す。検査方法としてはFISHによる方法、RT-PCRによる方法などがある(たとえば、SRL社ではEWS-FLI1、SYT-SSXをRT-PCRで検査できるが、凍結標本が必要であることに注意が必要である)。EWS-FLI1(Ewing肉腫ファミリー腫瘍)、SYT-SSX(滑膜肉腫)、c-KIT(GIST)、TLS-CHOP(脂肪肉腫)は保険収載されている。

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3.病期分類(ステージング)

1)骨

Enneking Surgical StagingとUICC/AJCCのTNM分類を示す。

(1)Enneking Surgical Staging

病期分類

原発巣

遠隔転移

病理学的悪性度

IA

T1

M0

低悪性度

IB

T2

M0

低悪性度

IIA

T1

M0

高悪性度

IIB

T2

M0

高悪性度

III

T1/2

M1

低/高悪性度

T1:骨内に限局している

T2:骨外に至る

M0:遠隔転移なし

M1:遠隔転移あり

(2)TNM分類(第7版)

原発腫瘍(T)

TX : 原発腫瘍の評価が不可能

T0 : 原発腫瘍を認めない

T1 : 最大径が8 cm以下の腫瘍

T2 : 最大径が8 cmを超える腫瘍

T3 : 原発巣から非連続性の腫瘍

所属リンパ節(N)

NX : 所属リンパ節の評価が不可能

N0 : 所属リンパ節転移なし

N1 : 所属リンパ節転移あり

遠隔転移(M)

M0 : 遠隔転移なし

M1 : 遠隔転移あり

M1a : 肺

M1b : 肺以外の遠隔転移

(3)病理組織学的分化度(悪性度)分類(G)

 

TNM2段階分類

3段階分類

4段階分類

低悪性度

悪性度1

悪性度1

悪性度2

高悪性度

悪性度2

悪性度3

悪性度3

悪性度4

Ewing肉腫は高悪性度とする。悪性度が評価不可能な場合は、低悪性度とする。

悪性度分類には、組織型から高悪性度と低悪性度の2群に分類するHajdu system、高分化・中分化・低分化・未分化の4群に分類するAmerican Joint Committee、組織型(腫瘍分化度)、壊死の程度、核分裂数についてのスコアの合計を用いてGrade 1、2、3の3段階に分類するFrench Federation of Cancer Center(Federation Nationale des Centres de Lutte Contre le Cancer)により提唱されたFNCLCC systemがある。AJCC第7版ではこのFNCLCC分類が採用されており、一方UICC第7版では低悪性度/高悪性度の分類が用いられている。

(4)病期

〔1〕AJCC第7版

Stage

T

N

M

G

IA

T1a, T1b

N0

M0

G1

IB

T2a, T2b

N0

M0

G1

IIA

T1a, T1b

N0

M0

G2, 3

IIB

T2a, T2b

N0

M0

G2

III

T2a, T2b

any T

N0

N1

M0

M0

G3

any G

IV

any T

any N

M1

any G

〔2〕UICC第7版

Stage

T

N

M

G

IA

T1a, T1b

N0

M0

低悪性度

IB

T2a, T2b

N0

M0

低悪性度

IIA

T1a, T1b

N0

M0

高悪性度

IIB

T2a

N0

M0

高悪性度

III

T2b

any T

N0

N1

M0

M0

高悪性度

any G

IV

any T

any N

M1

any G

第7版ではUICCとAJCCで、組織学的悪性度の評価(2段階か3段階か)、IIB期とIII期の原発巣に相違が見られる。

2)軟部組織

TNM分類(第7版)を示す。この分類には、Kaposi肉腫、皮膚線維肉腫(隆起性)、線維腫症(類腱腫)、硬膜・脳・管腔臓器または実質臓器(乳腺肉腫を除く)から発生した肉腫、血管肉腫、消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor: GIST)は除くことが明記されている。

(1)TNM分類(第7版)

原発腫瘍(T)

TX : 原発腫瘍の評価が不可能

T0 : 原発腫瘍を認めない

T1 : 最大径が5 cm以下の腫瘍

T1a : 表在性腫瘍

T1b : 深在性腫瘍

T2 : 最大径が5 cmを超える腫瘍

T2a : 表在性腫瘍

T2b : 深在性腫瘍

表在性腫瘍:浅筋膜に浸潤せず、浅筋膜より浅いところに限局する腫瘍)

所属リンパ節(N)

NX : 所属リンパ節の評価が不可能

N0 : 所属リンパ節転移なし

N1 : 所属リンパ節転移あり

遠隔転移(M)

M0 : 遠隔転移なし

M1 : 遠隔転移あり

(2)病理組織学的分化度(悪性度)分類(G)

TNM2段階分類

3段階分類

4段階分類

低悪性度

悪性度1

悪性度1

悪性度2

高悪性度

悪性度2

悪性度3

悪性度3

悪性度4

(3)病期

Stage

T

N

M

G

IA

T1a

T1b

N0

N0

M0

M0

低悪性度

低悪性度

IB

T2a

T2b

N0

N0

M0

M0

低悪性度

低悪性度

IIA

T1a

T1b

N0

N0

M0

M0

高悪性度

高悪性度

IIB

T2a

N0

M0

高悪性度

III

T2b

any T

N0

N1

M0

M0

高悪性度

any G

IV

any T

any N

M1

any G

GXには低悪性度を適用。NXにはN0を適用。

1.骨腫瘍

1)手術

低・中悪性度骨肉腫、軟骨肉腫では手術が第一選択であり、薬物療法の意義は確立されていない。転移巣に対する切除も行われるが、生存に寄与するかは明らかでない。

高悪性度骨肉腫では、周術期の化学療法と手術が行われる。腫瘍周囲にマージンをもって切除する広範切除術が行われる。肺転移症例では、転移巣の切除により<25%程度の症例に長期の無病生存が得られる。これらの症例では化学療法も考慮されるものの、切除あるいは化学療法が生存を延長することを証明した第III相試験があるわけではない。切除不能な肺転移を有する症例で、化学療法後に肺転移を切除できた場合も、長期生存が10%程度に得られる。体幹発生例(axial primary tumor)では、術前化学療法により腫瘍の縮小と可能な限りの根治切除が試みられるが、根治切除不能例の予後は不良である。

Ewing肉腫ファミリー腫瘍では、過去には放射線治療が行われることも多かったが、最近では切除可能であれば手術が行われる。

2)放射線療法

骨肉腫は放射線耐性である。標準治療の一環として放射線治療は組み込まれない。

Ewing肉腫ファミリー腫瘍は放射線感受性が高く、過去には局所治療の中心であったが、現在では手術可能な症例では手術も行われる。

3)化学療法

高悪性度の骨腫瘍では、軟骨肉腫以外では術前・術後化学療法を行う。

(1)骨肉腫、骨原発悪性線維性組織球腫(MFH)に対する化学療法

術前化学療法✚✚

手術✚✚✚

術後化学療法✚✚✚(術前化学療法の効果によりレジメンを変更する✚✚)

高悪性度骨肉腫では、手術単独での5年生存は20%未満である。診断時80%の症例は微小転移を有すると考えられており、化学療法を加えることで65-70%に治癒が得られるようになっている。Linkらは、ランダム化比較試験の結果、術後経過観察のみの患者では5年無再発生存はわずか17%であり、一方、術後化学療法を行った群では61%であることを報告した[8, 9]。UCLAからも術後補助化学療法により有意に生存が改善することが報告されている[10]。現在では術前化学療法も標準的に行われているものの、術前化学療法により生存が改善することは示されていない(POG8651試験)[11]。化学療法のレジメンとしては、EOI80861試験では、術前化学療法としてシスプラチン(cisplatin: CDDP)+ドキソルビシン(doxorubicin: ADR)と、多剤併用療法(メトトレキサート[methotrexate: MTX]+CDDP+ADR+ビンクリスチン+ブレオマイシン)が比較されたが、5年無再発生存は45% vs. 43%と差がみられなかった[12]。しかしながら、他の試験におけるCDDP+ADR+MTX併用療法の成績と比べ劣る傾向にあることから(3年無再発生存が通常CDDP+ADR+MTXでは70%前後、EOI試験のCDDP+ADRでは47%)、現在国際的にも術前化学療法のプロトコールレジメンとしてはCDDP+ADR+MTXが採用されている。COG0133試験は、CDDP+ADR+MTXにイホスファミド(ifosfamide: IFM)を加えることの意義を検証する第III相試験であったが、イホスファミドの追加による生存の改善はみられなかった[13]。

高悪性度骨肉腫、骨原発MFHでは、通常3-4サイクルの術前化学療法が行われる。術後、創傷治癒後には(通常2-3週程度)化学療法を再開する。最近の化学療法レジメンでは、術前化学療法の効果が良好であった場合(necrosis≧90%)は術前のレジメンを継続し、効果が良好でなかった場合(necrosis<90%)、レジメンを変更することが提案されているが、この方法により治療成績が改善するかどうかはまだ明らかでない[14]。現在この戦略を検証する第III相試験(EURAMOS-1)が行われており、2011年6月に症例登録を終了した。現在追跡中であり、結果が期待されている。

(2)骨肉腫に対する術前化学療法のプロトコール例

いずれのレジメンでも、術後に化学療法を追加する。

参考図として投与スケジュールの例を付してあるが、化学療法は複雑であり、あくまでも参考とする。複雑なレジメンの詳細については各論文あるいはプロトコールを参照すること。これらの治療は経験のある施設で行われるべきである。

〔1〕cisplatin+doxorubicin ✚✚✚[12, 15, 16]

cisplatin 100 mg/m2(小児では120 mg/m2) day1 3週毎

doxorubicin 20-25 mg/m2 day1-3 3週毎

あるいは

cisplatin 100 mg/m2(小児では120 mg/m2) day1 3週毎

doxorubicin 30 mg/m2 day1,2 3週毎

シスプラチン、ドキソルビシンの用量については、EOIではシスプラチン100 mg/m2、ドキソルビシン75 mg/m2が採用されてきた。日本の小児・若年者ではシスプラチン120 mg/m2、ドキソルビシン60 mg/m2が採用されているが、成人における完遂率の低さからJCOG0905でも30歳以上ではシスプラチン100 mg/m2が採用されている。ドキソルビシンについては、オリジナルのEOIレジメンは25 mg/m2 3日間連日であり[12]、日本では20 mg/m2 3日間連日が一般的とされていたものの[15]、後述のNECO95J(あるいはその前身のNECO93J)[16]、JCOG0905[17]では30 mg/m2 2日連日が採用されている。

〔2〕NECO95J[16] ✚✚
日本から報告された多施設共同第II相試験である。5年生存割合は82.5%と報告されている。

doxorubicin 30 mg/m2 5時間点滴静注 day1,2

cisplatin 120 mg/m2 5時間点滴静注 day1

methotrexate 8-12 g/m2 6時間点滴静注

(24時間後よりleucovorin レスキュー、6時間毎)

ifosfamide 4 g/m2 day1、2 g/m2 day2-7

(mesnaをifosfamideと同量併用)

(参考図1)

(*クリックすると拡大表示します)

〔3〕IOR/OS-4[18]✚✚

限局性疾患では5年生存割合71%と報告されている。

methotrexate 12 g/m2 6時間点滴静注 day1

(6時間後の血中濃度 <1000 μmol/Lの場合は次サイクル2 g/m2増量;最大24 g/body)、leucovorin レスキュー

cisplatin+doxorubicin

cisplatin 120 mg/m2 72時間持続静注

その48時間後よりdoxorubicin 60 mg/m2 8時間点滴静注

ifosfamide+cisplatin

ifosfamide 3 g/m2 1時間点滴静注 day1, 2

cisplatin 120 mg/m2 72時間持続静注

ifosfamide+doxorubicin

ifosfamide 3 g/m2 1時間点滴静注 day1, 2

doxorubicin 30 mg/m2 4時間点滴静注 day1, 2

(参考図2)

(*クリックすると拡大表示します)

〔4〕JCOG0905[17]✚✚
JCOGで検証中の治療法である。

doxorubicin 30 mg/m2 24時間持続静注 day1,2

cisplatin 120 mg/m2 (29歳以下100 mg/m2(30歳以上)
5時間点滴静注 day1

methotrxate 12 g/m2 (19歳以下10 g/m2(20歳以上)
5時間点滴静注 day1、24時間後よりleucovorin レスキュー

(参考図3)

(3)骨肉腫再発例に対する化学療法

確立されたレジメンは存在しない。Children’s Oncology Group(COG)からシクロホスファミド+トポテカン✚、ミシガン大学からドセタキセル+ゲムシタビン✚なども報告されている。その他、ブレオマイシン+シクロホスファミド+アクチノマイシンDの併用(BCD療法)✚、イホスファミド+カルボプラチン+エトポシド(ICE療法)✚なども試みられる。

(4)Ewing肉腫ファミリー腫瘍に対する化学療法

限局例ではビンクリスチン+ドキソルビシン+シクロホスファミドとイホスファミド+エトポシドの併用(VDC/IE)✚✚✚が行われる。

転移を有する症例ではIEの追加による生存の改善はみられなかった。ビンクリスチン、ドキソルビシン、シクロホスファミドを中心とした多剤併用療法✚✚✚が行われる。

VDC/IE(1)✚✚✚[19]

vincristine 1.5 mg/m2 (最大量2 mg) day1

doxorubicin 75 mg/m2 day1

cyclophosphamide 1200 mg/m2 day1 +mesna

ifosfamide 1800 mg/m2 day1-5 +mesna

etoposide 100 mg/m2 day1-5

合計17サイクル(参考図4)

12週の時点で、局所治療として放射線治療、手術あるいはその両者を行う。

VDC/IE(2)[20]

[VDCレジメン]

vincristine 2.0 mg/m2 (最大量2 mg) day1

doxorubicin 75 mg/m2 day1(累積投与量最大375 mg/m2まで)

dactinomycin 1.25 mg/m2 day1(doxorubicin累積投与量が375 mg/m2となった場合に、doxorubicinの代わりに投与する)

cyclophosphamide 1200 mg/m2 day1 +mesna

[IEレジメン]

ifosfamide 1800 mg/m2 day1-5 +mesna

etoposide 100 mg/m2 day1-5

VDCとIEを交互に投与する。治療は3週間毎に行い、VDCとIEの合計で17サイクルを行う。12週の時点で、局所治療として放射線治療、手術あるいはその両者を行う。VDC/IEには上述のようにいくつかの異なった投与法が存在し、また2週毎に投与する強化療法も報告されている(後述)。

30歳未満のEwing肉腫ファミリー腫瘍を対象に、VDC(+アクチノマイシンD)単独と、VDCにIEの上乗せとを比較したランダム化第III相試験の結果は、限局例398例では5年無再発生存がVDC群 54% vs. VDC/IE群 69%(p=0.005)とIE併用群で優れたが、転移例120例では差がみられなかった(35% vs. 34%)[20]。欧州ではビンクリスチン、イホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド 4剤の併用療法(VIDE療法)も検証されている[21]。VDC/IEでは、シクロホスファミド、イホスファミドの増量による生存の改善はみられなかったが[19]、21日周期(標準群)と比べ、14日周期(強化群)で無イベント生存期間の有意な改善、全生存期間でも優れる傾向が報告されている[22]。

(5)Ewing肉腫ファミリー腫瘍再発例に対する化学療法

確立されたレジメンは存在しない。Pediatric Oncology Groupからはシクロホスファミド+トポテカンの第II相試験が報告され、Ewing肉腫の6/17例(35%)に奏効がみられている[23]。シクロホスファミド+トポテカンはドイツからの報告でも16/44例(32.6%)に奏効が得られている[24]。他にも、イリノテカンを含むレジメンも検討されている。テモゾロミド+イリノテカンにより4/14例(29%)[25]、あるいは12/19例(63%)[26]に奏効が得られたと報告される。これらの報告のほとんどが小児であること、トポテカン、テモゾロミド、イリノテカンはいずれも保険適用外であることに注意が必要である。

2.軟部肉腫

1)手術

・四肢発生の非円形細胞軟部肉腫においては、Stage I(低悪性度)、Stage II(高悪性度、5 cm以下あるいは表在性で5 cm以上)では、外科的切除単独療法✚✚✚が標準治療である。

・Stage III(高悪性度、深在性で5 cm以上)に対しても、第一選択は外科的切除✚✚である。

腫瘍周囲にマージンをもって切除する広範切除術が行われるが、切除単独では30%の局所再発がみられる。しかし、低悪性度で小さなT1腫瘍に対しては局所再発は10%未満である。Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerにおける後向き検討では、T1腫瘍における術後放射線療法の追加は局所コントロールを改善しなかった[27]。T2腫瘍では患肢温存手術と術後放射線療法が標準治療である。

異時性肺転移で、肺外転移がない場合については、転移巣の切除が標準治療とされる[5]。

2)放射線療法

・高悪性度で深在性の5 cm以上の軟部肉腫、あるいは断端陽性の場合は、術後の放射線療法✚✚がすすめられる。

・高悪性度で深在性の5 cm未満の軟部肉腫、低悪性度で深在性の5 cm以上の軟部腫瘍では、術後の放射線治療✚について検討されるべきである。

・低悪性度で深在性の5 cm未満の軟部肉腫、低悪性度で表在性の5 cm以上の軟部肉腫でも、症例によっては術後の放射線治療✚が検討される。

米国National Cancer Institute(NCI)によるランダム化比較試験の結果、患肢温存手術+放射線療法と四肢切断術は同等の局所コントロールが得られることが示された。5年局所コントロール率70-90%程度、患肢温存85%程度が期待される。また、切除断端陽性あるいは十分な切除縁が確保されなかった場合も放射線療法が追加される。術前照射と術後照射のどちらがよいかについては定まっていない[28, 29]。照射線量は腫瘍の放射線感受性によっても異なり、Ewing肉腫では、Intergroup Ewing’s Sarcoma Study(IESS)は45 Gy+追加10.8 Gyを推奨している。術後微視的残存例では、高感受性では36-50 Gy、それ以外は50-60 Gy、特に既に腫瘍床が低酸素状態になっていると考えられる場合は60-65 Gyまで必要であるとされる[30, 31, 32]。

3)化学療法

表3に、軟部肉腫の相対的な化学療法感受性を示す。

(1)限局例に対する化学療法

横紋筋肉腫では、ビンクリスチン、アクチノマイシンD、シクロホスファミドによるVAC療法✚✚✚が標準治療である(一部の予後良好群では、VA療法である)。横紋筋肉腫の治療は経験ある施設で行われるべきである[34]。

その他の軟部肉腫に対する術後補助化学療法✚の意義は確立されていない。

強化VAC療法(Intergroup Rhabdomyosarcoma Study[IRS]-IV)[35]

vincristine 1.5 mg/m2(最大2 mgまで) 静注

actinomycin D 0.015 mg/kg(最大0.5 mgまで、kgあたりで計算することに注意) day1-5 静注

cyclophosphamide 2.2 g/m2 day1

(投与スケジュールは参考図5)

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低リスクA群においては、眼窩原発あるいは傍精巣原発のStage I、Group I/IIa(リスク分類、ステージ分類、グループ分類は表4-6を参照)はIRS-IVではVA療法で治療されたが、それ以外は強化VAC療法が行われ、IRS-IVの前身であるIRS-IIIの5年無病生存割合80%[36]からIRS-IVでは93%[35]と改善がみられている。しかし、5年生存割合は92%から98%と改善はかならずしも大きくなく、また高度な血液毒性と化学療法の晩期毒性が問題となりうることが指摘されている。IRS-IVでは低リスクB群(表4参照)でも強化VAC療法が行われ、8年無病生存率は88%、5年全生存率は93%であった[35]。中間リスク群では、強化VAC療法とVAI療法(ビンクリスチン、アクチノマイシンD、イホスファミド)、VIE療法(ビンクリスチン、イホスファミド、エトポシド)の3群間で生存に有意差がなかった。イホスファミドによるFanconi症候群、エトポシドの二次発がん、薬価(米国では薬価が高かった)のため、VAC療法が標準治療としてIRS-Vに採用されている。予後不良群でもIRS-Vでは強化VAC療法が対照群となっているが、5年無病生存割合は25%未満と予後不良である。

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軟部肉腫に対する術後補助化学療法の意義については、2008年にアップデートされたSarcoma Meta-Analysis Collaboration(SMAC)によるメタアナリシスでは、18試験1953例が検討され、術後化学療法は無再発生存を有意に改善し(HR=0.67)、ドキソルビシン(ADR)+イホスファミド(IFM)では全生存も優れていた(HR=0.56)[37]。しかし、この解析には大規模なEORTCの第III相試験が含まれておらず[38]、EORTCの2つの大規模試験の統合解析では、ADR+IFM療法による生存の改善は示されなかった[39]。現時点では、限局性軟部肉腫切除後の補助化学療法の意義は確立されていないと考えられている[40]。しかしながら、手術単独での10年生存割合は35%程度と不良であり、日常診療として術後補助化学療法がしばしば行われているのが現状である[41]。European Society for Medical Oncology(ESMO)では、術後化学療法は標準治療ではないとしながらも、高リスクの患者(G2以上、深在性、5 cm以上)の場合については、選択肢の一つとして検討してもよいとしている[19]。最近報告されたEORTC 62931試験では、351例の軟部肉腫に対して術後補助化学療法としてADR(75 mg/m2)+IFM(5 g/m2)が検討されたが(術後化学療法群175例、対照群176例)、無再発生存期間(HR=0.91、p=0.51)、全生存期間(HR=0.94、p=0.72)はいずれも有意な差がみられなかった[42]。このEORTC 62931試験とEORTC 62771試験(術後補助化学療法としてADR+シクロホスファミド+ビンクリスチン+ダカルバジンを検討)の統合解析では、30歳以上では術後化学療法により無再発生存期間が改善する可能性が示唆されている[43]。

(2)転移を有する軟部肉腫に対する化学療法

doxorubicin✚✚✚

doxorubicin単剤 20-25 mg/m2 day1-3 3週毎[44, 45]

あるいは

doxorubicin単剤 30 mg/m2 day1, 2 3週毎

ドキソルビシンは単剤で軟部肉腫に対して最も活性のある薬剤であると考えられている。ドキソルビシン単剤での奏効割合は、第II相試験の集積では26%とされる。ドキソルビシンには用量反応性相関が観察され、単独投与では60 mg/m2未満での奏効はまれとされ、60-75 mg/m2の投与が必要と考えられる。累積使用量が500 mg/m2以上で有意に心機能障害の発症率が増加するとされ[46]、また潜在性心筋障害(高血圧、虚血性心疾患、弁膜疾患など)が存在する場合、500 mg/m2以下でも発症することが知られているため注意が必要である。

doxorubicin+ifosfamide(AI)療法(JCOG0304)✚✚[14]

doxorubicin 30 mg/m2 2時間点滴静注 day1,2

ifosfamide 2 g/m2 4時間点滴静注 day1-5

3週毎

doxorubicin+dacarbazine✚✚[47]

doxorubicin 60 mg/m2 96時間持続静注

dacarbazine 1000 mg/m2 96時間持続静注(保険適用外)

3週毎

doxorubicin+ifosfamide+dacarbazine(MAID)療法✚✚[48]

doxorubicin 60 mg/m2 96時間持続点滴

ifosfamide 2.5 g/m2 3時間点滴 day1-3

dacarbazine 300 mg/m2 1時間点滴 day1-3(保険適用外)

3週毎

ダカルバジン(dacarbazine: DTIC)は、日本では軟部肉腫に対する保険適用がない。

ドキソルビシン(ADR)を含め、単剤による化学療法による生存期間の延長は証明されていない。このため、より腫瘍効果を高めるために併用化学療法が行われてきた。ECOGでは、軟部肉腫279例を対象にADR(80 mg/m2)、ADR(60 mg/m2)+IFM(7.5g/m2)、ADR(40 mg/m2)+CDDP(60 mg/m2)+マイトマシンC(8 mg/m2)の比較試験が行われたが、ADR単剤に対してADR+IFM併用療法は奏効割合では勝っていたものの(20%、34%、32%)、有意な生存期間の延長はみられなかった[49]。EORTCでは663例の軟部肉腫を対象に、ADR(75 mg/m2)、ADR(50 mg/m2)+IFM(5 g/m2)、シクロホスファミド+ビンクリスチン+ADR+DTIC(CYVADIC)の比較試験を行ったが、奏効割合は23.3%、28.1%、28.4%と差がなく、生存期間も有意な相違はみられなかった(それぞれ生存期間中央値 52週、55週、51週)[50]。ADR+IFM+DTIC 3剤併用療法(MAID療法)も当初高い奏効割合(47%)が報告されたものの[48]、その後の比較試験では、ADR(60 mg/m2)+DTIC(1 g/m2)と比べ、MAID療法で奏効割合は優れたものの(17% vs. 32%)、全生存期間ではむしろ劣る傾向が報告された(生存期間中央値 13か月 vs. 12か月、p=0.04)[47]。メタアナリシスでも、ドキソルビシンに対するイホスファミドの上乗せによる、生存の延長は示されなかった[51]。併用療法は単剤に比べ奏効割合や無増悪生存期間は優れるものの生存を改善するエビデンスはなく、有害事象は強いことから、腫瘍の進行速度が速い場合や、腫瘍縮小を期待する場合を除いて、ルーチンに行われるべきではないと考えられている。しかし、これらの併用レジメンがドキソルビシン単剤を上まわる効果を示さなかったのは、骨髄抑制を抑えるためにドキソルビシンやイホスファミドの投与量を低く抑えていたためであるという考えもあり、最近ではG-CSF併用下で、ADR(60 mg/m2)+IFM(12.5 g/m2)で奏効割合50%[52]、ADR(90 mg/m2)+IFM(10 g/m2)で奏効割合66%[53]といった報告がみられている。日本の臨床試験でも、JCOG0304試験ではADR(60 mg/m2)+IFM(10 g/m2)が採用されている。2012年のESMOにおいて報告されたEORTC 62012試験では、455例の軟部腫瘍患者を対象に、ADR(75 mg/m2)単剤とADR(75 mg/m2)+IFM(10 g/m2)併用療法が比較された[54]。無再発生存期間中央値はADR単剤群で4.6か月、ADR+IFM併用群で7.4か月(HR=0.74、p=0.003)、奏効割合は単剤群13.6%、併用群26.5%といずれも併用群で優れていたが、主要評価項目である全生存期間はADR単剤で中央値12.8か月、ADR+IFM併用群で中央値14.3か月(HR=0.83、p=0.076)と有意な差に至らなかった。併用群では毒性中止が多かったものの、治療関連死はADR単剤群5例、ADR+IFM併用群2例であった。G-CSFでサポートされたものの併用群では発熱性好中球減少が45.9%にみられた。

(3)組織型別の治療オプション

〔1〕平滑筋肉腫

gemcitabine+docetaxel療法(1)✚[55]

gemcitabine 900 mg/m2 90分点滴静注 day1, 8

docetaxel 100 mg/m2 60分点滴静注 day8

3週毎

G-CSFによるサポートを行う。この用量・用法は日本における通常の承認用量を超えること、平滑筋肉腫に対しては保険適用外である。

gemcitabine+docetaxel療法(2)[56]

gemcitabine 800 mg/m2 30分点滴静注 day1, 8

docetaxel 60 mg/m2 60分点滴静注 day8

3週毎

非小細胞肺がんに対して、日本のJCOGから上記レジメンでの報告がある[56]。間質性肺疾患が20%にみられ、注意が必要である。国立がんセンター中央病院から、この用量・用法において、子宮平滑筋肉腫に対する後向き検討で少数例の報告がある[57]。

trabectedin ✚[58, 59]

trabectedin 1.5 mg/m2 24時間静注(中心静脈より) 3週毎

ゲムシタビン(900 mg/m2 90分で点滴 day1,8)+ドセタキセル(100 mg/m2 day8)、G-CSF併用による第II相試験が行われ、子宮平滑筋肉腫で特に高い活性がみられた(奏効割合53%)[55]。しかし、ゲムシタビンとゲムシタビン+ドセタキセルを比較したランダム化第II相試験の奏効割合は、様々な組織型の肉腫が含まれていたこともあり、それぞれ8%、16%であった。この試験では全生存は併用群で優れる傾向がみられている(生存期間中央値11.5か月vs. 17.9か月)[60]。

trabectedin (ectainascidin-743) は、欧州で開発された新規抗がん薬であり、ドキソルビシン、イホスファミド既治療の軟部肉腫で効果がみられている。51例の後向き検討では、粘液型脂肪肉腫に特に活性が高く、完全奏効(CR)2例、部分奏効(PR)24例、奏効割合51%と報告された[61]。前向き第II相試験では、104例の軟部肉腫を対照として奏効割合8%[58]、あるいは36例の軟部肉腫に対して奏効割合17.1%[59]と報告されている。現在、平滑筋肉腫、脂肪肉腫を対象として、trabectedinとダカルバジンを比較するランダム化第III相試験が行われており、結果が期待される。2013年1月現在、日本では治験が進行中であり未承認である。

〔2〕血管肉腫

paclitaxel✚[62]

paclitaxel 80 mg/m2 1時間点滴静注 day1,8,15 4週毎

血管肉腫に対するパクリタキセルは、後向き症例検討では高い奏効割合(62%)が報告されていた[63]。前向き第II相試験ANGIOTAXでは、30例の血管肉腫に対して、パクリタキセルにより18-19%の奏効割合が得られ
た[62]。パクリタキセル(タキソール(R))は、日本でも血管肉腫に対して追加承認されている(2012年3月21日)。

〔3〕子宮内膜間質肉腫:内分泌療法
子宮内膜間質肉腫では、ホルモン療法の有効性が報告される。MDアンダーソンがんセンターの47例の後向き検討では、17%にCR、10%にPRが得られたと報告されている[64]。エストロゲン受容体陽性例では、アロマターゼ阻害薬±LH-RHアナログが第一選択としてすすめられている[40]。

〔4〕デスモイド:タスオミン、NSAIDs
デスモイドでは、タスオミンにより15-20%の症例で腫瘍の縮小が得られるとされる[40]。NSAIDs単独あるいはホルモン療法との併用での有効性も報告されている。

(4)最近の治療の進歩

〔1〕mTOR阻害薬:ridaforolimus(SUCCEED試験)
ridaforolimusはmTOR阻害薬の一つであり、SUCCEED試験で維持療法としての意義が検討された[65]。SUCCEED試験では、先行治療で安定(SD)以上が得られた711例の肉腫(骨原発の肉腫も含まれていた)に対して、ridaforolimusとプラセボにランダム化割付けを行った。無増悪生存期間中央値は17.7週vs. 14.6週(HR=0.72、p=0.0001)と、有意にridaforolimusで優れていた。しかしながら、その差は決して大きいとはいえず、また全生存では差がつかなかったこと、無視できない有害事象があることもあり、Oncologic Drugs Advisory Committee(ODAC)は承認に対して13対1で反対票を投じて、2012年6月FDAはridaforolimusの承認には新たな試験が必要であるとして承認を却下した。

〔2〕VEGFR2 tyrosine kinase 阻害薬:pazopanib(PALETTE試験)

pazopanib(ヴォトリエン(R)錠)200 mg 4錠 分1 食事の1時間以上前または食後2時間以降に内服

(高脂肪食摂食後のAUC は絶食下の約2.3倍に、低脂肪食摂食後では約1.9倍に増加し、高脂肪食および低脂肪食摂食後のCmax はいずれも約2.1倍に増加すると報告されている。)

パゾパニブはVEGFR、PDGFR、KITを阻害するマルチキナーゼ阻害薬である。先行する第II相試験で脂肪肉腫に対する効果が乏しかったことから、脂肪肉腫を除く軟部肉腫を対照として、ランダム化第III相試験が行われた(PALETTE試験)[66]。PALETTE試験では、少なくとも1レジメンのアントラサイクリン系薬剤既治療の軟部肉腫を、パゾパニブとプラセボのいずれかにランダム化して割り付けた。369例が登録され、無増悪生存期間中央値20週vs. 7週(HR=0.31、p<0.0001)と有意にパゾパニブ群で優れていた。パゾパニブは2012年9月28日、悪性軟部腫瘍に対し日本でも承認された。

(5)特定の肉腫に対して有効性が示された/示唆される分子標的薬

・消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor: GIST):imatinib、sunitinib、regorafenib
・隆起性皮膚線維肉腫(dermatofibrosarcoma protuberans: DFSP):imatinib
・色素性絨毛結節滑膜炎/腱滑膜巨細胞腫瘍(pigmented villonodular synovitis/tenosynovial giant cell tumor):imatinib
・Ewing肉腫ファミリー腫瘍:抗IGF1R抗体製剤
・高分化型/脱分化型脂肪肉腫:CDK4阻害薬、MDM2/p53標的薬
・胞巣状軟部肉腫:sunitinib、cediranib

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