A 疫学・診断
1.疫学
2.症状
3.診断
B 治療
1.治療の概要
2.手術✚✚✚
3.放射線療法
4.全身療法(化学療法)✚
C 症状管理
1.脳浮腫
2.てんかん
3.頭蓋内圧亢進
4.血栓症の予防・治療
文献

1.疫学

成人の頭蓋内腫瘍の半数は脳転移である。脳転移症例の絶対数は増加している。これは、画像検査(MRI)技術の進歩により微小転移を検出可能になったこと、全身療法(化学療法)の進歩により生存期間が延長されたことによると考えられている[1, 2]。

成人の脳転移原発巣は、欧米では肺がん、乳がん、腎がん、直腸・大腸がん、悪性黒色腫が多い。日本脳腫瘍統計では肺がん60.1%、消化器系腫瘍15.7%、乳がん10.6%、腎泌尿器系の腫瘍6.4%、婦人科系腫瘍2.2%とされている。前立腺がん、食道がん、中咽頭がん、悪性黒色腫以外の皮膚がんでは脳転移はまれである。小児の脳転移原発巣は肉腫、神経芽細胞腫、胚細胞腫瘍が多い[3]。

多くの脳転移は血行性であり、白質と灰白質の境界、分水界に多い[4]。転移の発生部位は脳の体積と一致し、大脳半球が約80%、小脳が15%、脳幹が5%とされている。脳幹は運動神経、感覚神経、自律神経が通ることから、急変のリスクを考え、局所療法を早期に開始すべきである。

2.症状

頭痛、神経症状(運動、感覚)、認知異常(記憶、情緒、性格)、てんかん発作などがある。しかし典型的な症状を呈さずに、倦怠感、食欲不振が主訴になることもあるので注意が必要である。朝方に増悪する頭痛、吐き気といった典型的な病歴を呈した脳転移症例はあまり経験しない[5]。

症状のない患者に対するスクリーニングとしての画像検査(CT、MRI)を行うことによる生存期間の延長を示すデータは乏しい[6]。早期発見によって脳への局所療法を行うことで、脳転移再発を抑えられる可能性を示唆する文献もある[7]。脳転移を起こす可能性が高いと考えられる肺がん、乳がん、腎がんに対して、脳転移スクリーニングの画像検査を行うことの判断は、診療をしている医師の裁量による。生存期間延長のエビデンスはないが、筆者は肺がん、乳がん、腎がんに対して半年に一度脳MRI検査を行っている。

3.診断

脳転移の鑑別疾患としては、原発性脳腫瘍、感染症、放射線壊死、脱随性病変、脳梗塞、脳出血、進行性多発性白質脳、腫瘍随伴症候群(亜急性壊死性ミエロパチー)が考えられる。多くの場合、画像(MRI)で診断するが、時には生検が必要になる。

1)画像検査

ガドリニウムによる造影MRIは、単純MRIや造影CTに比べて優れた感度を示す[8, 9]。しかし、造影MRIによって脳転移を検出することによる生存期間の延長を示すものはない。

下記のような特徴が造影MRIで認められれば、脳転移である可能性が高い。

・多発性の病変である。

・灰白質と白質の境界に局在している。

・境界が明瞭な病変である。

・病変に比べて血管原性の浮腫が強い。

造影MRIは、脳転移の個数と部位を正確に把握するのに役立つ。

脳転移を繰り返す症例は珍しくない。画像で認められる新規の脳病変が、新規の脳転移であるのか、放射線壊死によるものかの判断に苦慮することが多い。以前の照射計画、照射終了から出現までの期間、また全身の病勢の進行を考慮して総合的に判断する必要がある。磁化移動や3倍量のガドリニウムを用いるMRIが以前から鑑別のために利用されており、異種の画像検査であるPETやSPECT、MRIに新しい技術を用いたproton magnetic resonance spectroscopyやecho planter imagingの有効性も報告されている[10]。

2)生検

画像検査では診断が難しく、単発の脳病変であれば、生検を考える[11]。

脳転移をきたした約8割が、すでにがんの診断を受けている。一方で、脳転移で発見され、病歴、身体所見、画像(CT、PET-CT)を施行したにもかかわらず原発不明であることもある。この際には、脳の生検は原発の同定に役立つ[12]。

1.治療の概要

1)予後因子

Radiation Therapy Oncology Group(RTOG)で行われた、脳転移に対して全脳照射(whole brain radiation therapy: WBRT)を受けた患者の臨床試験のデータより、Karnofsky performance status(KPS)、年齢、脳転移巣以外の病気の広がりが予後の重要因子であることがわかった。複数の臨床試験で検証されており、定位手術的照射(stereotactic radiosurgery: SRS)でも検証されている[13, 14]。

・予後良好群:KPS 70以上(ECOG performance statusで0または1)。64歳以下、原発は根治的に治癒されている。脳以外に転移がないグループで、生存期間の中央値は7.1か月である。

・予後不良群:KPS 60以下(ECOG performance statusで2以上)。生存期間の中央値は2.3か月である。

・予後中間群:KPSは70以下であるがその他の因子は悪い。予後良好群、予後不良群にも入らないグループである。実臨床では、予後良好群、不良群のどちらかにふり分けて治療する。

脳転移症例は不均一な集団であり、化学療法や放射線の感受性によって予後が異なることが予想される。疾患ごとでの予後予測因子が模索中である[15]。

2)治療方針

予後を規定する因子は参考になるが、実臨床では下記のようなグループに分けて考えると治療方針が立てやすい。

(1)根治を目指すグループ

原発巣が手術可能で、単発転移のある非小細胞肺がんの症例が考えられる。脳転移以外はStage Iの非小細胞肺がんの症例に関しては、脳転移に対しては切除または定位手術的照射(SRS)、肺病変に対しては切除または定位放射線治療(stereotactic radiotherapy: SRT)を行うことで、Stage Iの非小細胞肺がんの予後と同様となる可能性がある[16, 17]。

(2)長期予後(6か月以上)を目指すグループ

原発巣が切除困難であっても、緩徐進行性の性質を示し、長期の予後が見込まれる症例が考えられる。このような症例では、手術や放射線療法(WBRTやSRS)を駆使して、積極的に脳転移を制御しにいく。脳転移の完全切除をした症例は、切除をしなかった症例に比べて生存期間の延長を認める。このグループではWBRTの晩期毒性である神経障害(認知機能低下)のリスクを考える必要がある。

(3)長期生存困難、症状緩和(積極的な治療が困難)を目指すグループ

KPSの悪い、または全身状態の悪い患者がこのグループとなることが多い。なかには、一見KPSが悪くみえるが他の状態はよく、治療によって改善の可能性がある症例がある。こういった症例を漏らさないことが大切である。

症状の緩和が治療の中心となる。患者や家族の希望をよく理解し、なるべくそれに沿うように治療する。細かな問題を一つひとつ重視するのではなく、全体としてどのような時間を過ごしていくかを考える必要がある。患者、家族に残された時間は少ない。過剰な検査や投薬は控えなければならない。

どのグループに入るかは、脳転移以外の病勢評価、全身状態、神経機能状態、生理学的な年齢、手術やSRSによって根治の可能があるかどうかを総合的に考える必要がある。

3)治療の柱

治療の大きな柱は3つである。

(1)脳転移のコントロール

手術、全脳照射(WBRT)、定位手術的照射(SRS)のなかから選択し、組み合わせて治療していく。それぞれの治療の詳細に関しては後述する。

以前までは転移性脳腫瘍の標準的治療はWBRTであったが、手術技術の向上、周術期管理の向上、全身療法の進歩、SRSの出現により、標準治療は変化した。単発の転移の場合は、大きさ、ミッドラインシフトの有無、病変の部位、がんの活動性、年齢、全身状態をもとに、腫瘍摘出術またはSRSが選択されている。積極的な局所療法は外科的切除またはSRSを施行し、後療法として欧米ではWBRTを加えることが多い。これは脳転移の再発を減少させることができるが、改善生存期間の延長を示すエビデンスは乏しい[18, 19]。WBRTによる晩期毒性を考え、WBRTによる後療法はわが国ではさほど行われていない。脳転移再発の検索をするための画像検査がわが国では欧米に比較して容易にできることも関与していると考えられる。

JCOG脳腫瘍グループにより「転移性脳腫瘍に対する、腫瘍摘出術+全脳照射と腫瘍摘出術+salvage radiation therapyとのランダム化比較試験(JCOG0504)」が現在進行中である。3cm以上の直径をもつ4個までの転移性脳腫瘍の最大径のものを摘出後、すぐにWBRTを行う群と残存腫瘍に対しγナイフなどの定位放射線治療(SRT)を行う群との比較試験であり、手術後の全WBRTの必要性を検討している。手術とSRSを比較した前向きのランダム化比較試験は現在までないため、どちらが優れた治療かはわからない。しかし、局所コントロールは一般的に同等と考えられている[20, 21]。どちらの治療を選択するかは脳神経外科医が決める。多発性の脳転移は単発性に比べて予後不良と考えられており、WBRTやSRTが実施されている。

化学療法は、感受性のよい腫瘍では効果が期待できる。代表的なものはリンパ腫、胚細胞腫瘍、絨毛がん、白血病の浸潤であり、それぞれのレジメンで治療される。他のがんは一般的に効果が低いと考えられている。詳細は次項「B治療」の「4.全身療法(化学療法)」の項で述べる。

(2)原発巣および脳転移以外の転移巣のコントロール

原発巣に使用される化学療法を行う。臓器機能、KPS、合併症を考慮し、最善の治療を行う。脳転移が全身転移のひとつとして出現してきた場合でも、手術もしくはSRSによる治療可能な症例は、局所コントロールを行うことで、神経機能、KPSが改善し、化学療法が実施可能になることや、強度をもった治療が可能となる。

(3)合併症(てんかん、脳浮腫、深部静脈血栓症予防など)のコントロール

てんかん、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、深部静脈血栓症の治療、SIADHによる低ナトリウム血症などの電解質異常、感染症をコントロールする。総合的な内科の知識と技術が重要である。

2.手術✚✚✚

巨大腫瘍によるmass effect(圧迫所見)が強い場合、早急な減圧が必要になる。手術は迅速な減圧を可能にする。また切除標本による組織診断が可能となる利点も有する。手術技術、麻酔技術の向上、周術期管理の向上によって、以前に比べ多くの症例で安全に手術可能となった。

1)切除の適応

下記に適合する患者に対して、手術を積極的に考慮する。

・脳転移以外の病変がコントロールできている。

・脳転移が急速に出現したものではない。

・performance status(PS)がよい。

・脳転移の個数が少数である。特に、単発がよい適応となる。

・病変が手術可能な部位にある。脳表の病変はよい適応である。

・術後の神経脱落症状が軽いと予測される。

手術+術後全脳照射と全脳照射単独を比較した試験では、手術+術後全脳照射群で生存期間の延長が認められる[22, 23]。しかし、脳転移以外の病変がコントロールできていない症例、PS不良、高齢者では延長効果を認めず、全脳照射が選択される。

手術可能な部位にあり少数の脳転移であるが、(1)3cm以上の大きさ、(2)ミッドラインシフトを起こしている症例は、放射線治療よりも切除が適している。

2)術後の全脳照射

手術後に全脳照射を加えることで局所制御率の改善があるが、生存率や認知機能の保持に関しては不明である[24,25]。詳細は次項「3. 放射線療法」の「1)全脳照射」の項で述べる。

3)周術期の抗てんかん薬

周術期において予防的に抗てんかん薬が多くの場合使用される(詳細は次項「C 症状管理」の「2.てんかん」の項を参照)。周術期を過ぎ、てんかん発作の既往がなければ、早期に減量を開始し中止すべきである[14]。脳転移症例では、複数の薬剤が投与される。抗てんかん薬は重篤な副作用、薬物相互作用を有するものが多く、中止できるものは中止したい。

3.放射線療法

1)全脳照射(whole brain radiation therapy: WBRT)✚✚✚

脳全体に照射する治療法で、画像では検出できないような微小な転移に対しても治療することができる。しかし毒性のため36Gy以上の照射は困難であり、抗腫瘍効果は放射線感受性の良好なものに限定される。総線量30Gy(3Gy/回)で施行されることが多い。WBRTは一度施行すると通常1回のみで再照射は行わない。一方、手術や定位手術的照射(SRS)は再度行える可能性がある。

(1)効果

ステロイドのみで治療した際の予後は1‐2か月であるが、WBRTにより3‐6か月に延長される。早期に治療を開始すればするほど、抗腫瘍効果は高い[14]。

50‐85%の症例で抗腫瘍効果があると考えられている[13, 15, 26]。多くの症例で、脳転移が予後規定因子ではなく、脳以外の病変の活動性と広がりが予後規定因子となる。

(2)毒性

WBRTによる急性毒性は強くなく、自然に軽快することが多い。照射開始後に一時的に脳浮腫が出現、悪化がみられ、吐き気、嘔吐、頭痛などの症状が出現することがある。脳浮腫やmass effectのある症例にWBRTを開始する際は、開始48時間はステロイドを予防的に投与しておく。照射中はステロイドを継続することは許容されるが、症状をみながら減量し、照射後は中止することを目指す必要がある。

晩期毒性は線量、照射範囲、年齢、病変の範囲、脳転移の症状が影響すると考えられている。下記の5つが主な晩期毒性である。

・白質脳症、脳萎縮:認知機能低下、認知症が起こる。

・放射性壊死:壊死部位に一致して巣症状が起こる。

・正常圧水頭症:認知機能低下、歩行障害、膀胱障害が典型的な症状である。

・内分泌障害:成人では甲状腺機能が低下し、成長期の若年者では視床下部〜下垂体系に照射が加わると下垂体機能が低下する。

・脳血管疾患:脳梗塞などが起こる。

上記のなかで、高齢者の認知機能低下が日常臨床では問題になることが多い。認知症が進行してしまうと治療が困難となり、また自宅で過ごすことも困難となる。

(3)術後や定位手術的照射(SRS)後の全脳照射(WBRT)の意義

手術後にWBRTを加えることで局所制御率の改善があるが、生存率や認知機能の保持に関しては不明である。欧州で施行されたEORTC 22952-26001では、3個以下の脳転移症例(手術160症例、SRS199症例)に対してWBRTと経過観察群で比較したが、生存期間(10.9か月 vs. 10.7か月)で差はなかった[27]。逆に言えば、4個以上の転移がある症例に関してはWBRTを追加することで生存期間を延長できる可能性があるともいえる。4個以上の転移がある症例であっても、65歳以下、KPS 70以上、原発巣がコントロールされており、脳以外に転移がない症例に対して定位手術的照射(SRS)を行うことは間違いではない。脳以外の病変がコントロール可能で長期予後(6か月以上)が考えられる場合は、WBRTを追加せずに注意深く脳転移を経過観察し、もし脳病変が出現すれば手術またはSRSを行うという治療戦略も選択の一つであろう。これにより晩期毒性である認知機能障害(学習、記憶能力低下)を回避できる[28]。

[注]局所照射(focal radiotherapy):疾患が存在すると考えられる部位を通常の分割照射で治療する方法で、浸潤性神経膠に対する標準的な照射法である。involved-field irradiation(IFR)は元来悪性リンパ腫の照射方法から生まれた方法であるが、日本語での表現はなく、英語での表現のままで一般的に使用される。局所照射とinvolved-field irradiationはほぼ同義である。

2)定位手術的照射(stereotactic radiosurgery: SRS)✚✚

定位放射線療法(注)のひとつで、γ線を放出するコバルトを利用したγナイフやX線を出すリニアックなどにより、3cm以下(または4cm以下)の小さな病変を治療する方法である。脳転移に対してはγナイフで治療される。大きな1回線量をかけることで抗腫瘍効果を高め、局所を効果的に治療する。γナイフは1回で治療、リニアックは数回に分けて治療する。周囲の正常細胞への影響を少なくすることができ、手術のように小さな病巣を限局して治療できる。SRSは同時に多数の病変を治療することが可能である。

[注]定位放射線治療(stereotactic radiotherapy: SRT):画像機器を駆使して病巣部位に限定的に照射する方法である。分割照射であるが、通常よりも1回線量が多く、短期間で終了することが多い。

(1)効果

ランダム化比較試験の報告はないが、局所コントロール、生存期間に関してSRSは手術と同等の効果である[29, 30]。SRSが手術に比較して優れている点は、脳幹などの手術が困難な部位にも治療可能であること、多発性の病変に対して治療可能であること、侵襲が少なく短い入院期間(2泊3日程度)で治療可能であることがあがる。また米国でのデータであるが、コストでも優れている[31]。膠芽腫のような浸潤傾向のある病変には適さないが、放射線抵抗性の腫瘍(悪性黒色腫や腎細胞がん)に対しても他の腫瘍と同等の効果を示す[32, 33, 34]。

初回脳転移治療(手術、SRS、WBRT)後、脳転移の再発に対する治療方法は現在のところ定まったものはない[35]。日本では、SRSを繰り返して行うことがある。このような症例で、長期予後を示すものもしばしば経験される。脳転移再発をきたした際には、予後を考えながら治療を選択する必要がある。脳転移再発症例への治療方法のエビデンスの構築が待たれる。

(2)毒性

腫瘍の大きさ、照射線量を守れば重篤な急性毒性は起こらない[36]。SRS後12時間から48時間経過して周囲に浮腫が起き、神経症状が出ることがある。吐き気、めまい、失神や頭痛が出現することもあるが、ステロイドを使用することで予防することができる。急性毒性が出ても、晩期毒性が出るわけではない。晩期毒性である放射性壊死は照射後2年以内に5‐10%程度に起こる[37]。

4.全身療法(化学療法)✚

1)概論

脳転移を起こしている症例は、他臓器にも転移があることが多く、全身治療(化学療法)が必要となる。

脳の正常組織では、血液脳関門のために分子量の大きい薬剤や水溶性薬剤は到達できず、化学療法薬や造影剤(CT、MRI)も到達しにくい。脳転移巣では血液脳関門が破綻しており、化学療法薬が到達できる可能性があるが、定かではない[38, 39]。しかし、脳転移に対する動脈内注入化学療法は推奨されない[40]。

脳転移の血管原性浮腫に対してステロイドが使用されることが多く、ステロイドは血液脳関門での薬剤透過性を低下させている可能性がある。また化学療法薬は、脳転移部位に抗腫瘍効果をもつ濃度で到達できていないかもしれない[41]。化学療法薬が、他臓器と比べてどれほどの抗腫瘍効果を示すかは不明であるが、薬剤の髄液移行性と関連すると考えられる。脳転移に対しても多少なりとも効果を示す可能性がある。

脳転移と脳転移以外における化学療法の効果は相関する[42]。初診時または再発時に、脳転移以外に転移巣をもつことは多い。脳転移による症状がなく、脳以外での症状が強い時は、化学療法で治療を開始してもよい[43]。

正常の脳では血液脳関門により化学療法薬が到達しないので、原発巣および脳以外の転移巣がコントロールされている場合は、有効な化学療法があまり残されていない状況であれば脳転移出現のみで化学療法を必ずしも変更する必要はない。

2)がん種別

肺がん(小細胞がん、非小細胞がん)、乳がん、悪性黒色腫では、分子標的薬や免疫療法薬を使用した臨床試験が近年報告されている。胚細胞腫瘍、絨毛がん、悪性リンパ腫(中枢性リンパ腫)は化学療法への感受性が高く、他の脳転移症例とはアプローチが異なり、全身化学療法を先行して行う。

(1)小細胞肺がん

脳転移に対する化学放射線療法は奏効率を上げるが、生存延長効果はない。EORTCで小細胞肺がんに対してテニポシド単独、またはWBRT追加で治療した[44]。奏効率57%vs.22%、生存期間3.5か月vs.3.2か月で有意な差はなかった。テモゾロミドによる化学放射線療法の効果は不明でありすすめられない。

(2)非小細胞肺がん

脳転移に対して化学療法は放射線に比べ反応が悪いが、急速な脳転移の悪化をみることはまれである。無症状の脳転移症例に対しては、化学療法、放射線療法(SRS、WBRT)のどちらを先行してもよい。全身の病勢と脳の病勢を考慮して判断する[45]。

テモゾロミドは血液脳関門を通過できるため脳転移に対して効果があるのではないかと考えられていたが、テモゾロミド単剤(200mg/m2 day1-5 28日毎)での効果はなかった[46]。テモゾロミド(200mg/m2 day1-5 28日毎)とWBRT(30Gy 10回照射)を比較した試験では、治療開始8週間後、テモゾロミド群で有意に脳転移進行が多かった[47]。テモゾロミド+WBRTの効果は不明である。パツピロン(微小管の安定化薬で血液脳関門を通過すると考えられている新規薬剤)は第II相試験で25人がエントリーされ、8人に奏効があり脳転移に対して有効である可能性がある[48]。

チロシンキナーゼ阻害薬(エルロチニブ、ゲフェチニブ)は脳転移に対して効果がある可能性がある[49, 50, 51, 52]。腫瘍壊死、嚢胞形成、嚢胞による周囲浮腫から致死的になった症例報告例があり、脳転移に対してチロシンキナーゼ阻害薬が作用することを示唆するのかもしれない[53]。WBRT+エルロチニブでは89%の反応(部分奏効または完全奏効)が認められている[54]。現在、エルロチニブとエルロチニブ+WBRTの比較試験が進行中である。ベバシズマブは膠芽腫に有効であるが、現在のところ非小細胞肺がん脳転移に対する効果は不明である[48]。

(3)乳がん

HER2陽性、陰性に関係なく、脳転移のある乳がん患者に対する治療方針の決定は上記に述べたアプローチで行う。フランスからHER2陽性脳転移乳がんに対するラパチニブ、カペシタビンの多施設共同第II相試験(LANDSCAPE試験)の報告がある[55]。2011年American Society of Clinical Oncology(ASCO)での報告ではラパチニブ、カペシタビンは脳転移に対して67%で反応がみられ、無増悪期間は5.5か月であった。放射線抵抗性の脳転移症例に対する治療の選択肢が生まれる可能性がある。ラパチニブ、カペシタビンとSRSやWBRTとの比較試験が待たれる。

ホルモン療法は脳転移、髄膜播種に対して有効である可能性はあるが、強いエビデンスはない。症例報告はみうけられる[56, 57]。

通常の抗がん剤は血液脳関門を通過しないが、シクロホスファミド、フルオロウラシル、メトトレキサート、ビンクリスチン、アドリアマイシンが脳転移に対して抗腫瘍効果がある可能性がある。現在、カペシタビン、テモゾロミド、エトポシド、プラチナ系薬剤、パツピロン、サゴピロン、イリノテカン、GRN1005が試されている。

(4)悪性黒色腫

転移性悪性黒色腫に対する治療は長らくダカルバジンによる治療のみであったが、イピリムマブ(抗CTCL4モノクローナル抗体)、ベムラフェニブ(BRAF阻害剤)が加わった。脳転移に対してもこの2つの薬剤は有効である可能性がある。イピリムマブは脳転移51人中11人に抗腫瘍効果(部分奏効または安定)を示した[58]。ベムラフェニブが脳転移に対して有効であった症例報告がある[59]。

3)血管新生阻害剤

ベバシズマブは血管内皮成長因子に対するモノクローナル抗体である。ベバシズマブは出血と血栓の副作用が知られている。第I相試験で肝細胞がんの1症例で脳転移巣からの致死的な出血を起こしたため、ベバシズマブは多くの臨床試験で除外されてきた[60]。しかし、脳転移からの出血が増加しないと報告されてきており、活動性の脳出血がない症例に対しては使用可能である[61, 62]。

1.脳浮腫

下記の2つの機序によって、血管原性の脳浮腫が起こると考えられている。

・血管内皮促進因子、グルタミン、ロイコトリエンといった物質が局所で産生されることで血管透過性が亢進する[63, 64, 65]。

・腫瘍内では血管内皮細胞間の接合が欠落している[66]。

脳浮腫による症状があれば、血管透過性を低下させるためにステロイド(投与量、投与スケジュールは下記参照)を開始する[67]。頭蓋内圧の低下や神経症状の改善は、早いと投与後数時間以内に認められ、治療開始から24時間から72時間経過すると効果が明確になることが多い[68]。ステロイドは糖質コルチコイド作用が重要であり、鉱質コルチコイド作用の少ないデカドロンが使用される。脳浮腫改善のメカニズムは、完全にはわかっていない。

1)ステロイドの投与量と投与スケジュール

・症状が強い場合、デキサメタゾン10mgを初期投与し、以降は4mgを1日4回、または8mgを1日2回投与する。

・ヘルニアを起こす可能性が低い際は、1mgまたは2mgを1日4回でもよい[69]。

・無症候性の場合は、デキサメタゾンは使用する必要はない[70]。

デキサメタゾンは1日4回投与で使用することが多いが、半減期を考えれば、1日2回投与も合理的である。ステロイドによる合併症を少しでも減らすために、なるべく少ない量で浮腫をコントロールすることを目指す。標準的な治療で開始しても、症状の改善がない時は100mg/日まで増量可能という記載もあるが、筆者は合併症を最小限に抑える観点から増量した経験はない[71]。症状が安定していれば、4日毎に50%ずつ減量していく。順調に減量し、中止できる症例がある一方で、減量中に症状が悪化してしまい長期間にわたってステロイドが必要になる症例もある。

2)ステロイドによる合併症

ステロイド使用による合併症は多く、なるべく少ない量で、なるべく短い投与期間になるように心がける。自覚症状のある合併症は、不眠、本態性振戦、吃逆がある。重要な合併症としては下記の3つがある。

(1)消化器疾患

ステロイド内服中の患者で、抗凝固薬や抗血小板薬の併用や、消化管潰瘍の既往があれば潰瘍からの出血リスクは高くなる。潰瘍に対する予防薬の投与に関してのエビデンスはないが、筆者の施設では、プロトンポンプ阻害薬またはH2ブロッカーを積極的に処方するようにしている。ステロイドによって、消化管穿孔の症状が強く出ないこともあるので注意が必要である。

(2)ステロイドミオパチー

治療開始から9‐12週間経過した頃に、近位筋優位に筋力低下、筋肉量の低下が認められる。筋肉の痛みはなく、深部腱反射は保持されている。血液検査でもクレアチンキナーゼの上昇は認めない。短期間少量のステロイドでミオパチーが出る症例がある一方で、長期間大量投与でもミオパチーが出ない症例があり、個人差が大きい。

ミオパチーの治療は困難である。可能であればステロイドを中止する。中止すれば2‐3か月で改善する。中止が困難であればできる限り減量するが、継続している場合は回復までに中止した時よりも多くの時間がかかる。

(3)ニューモシスティス肺炎

免疫抑制患者において起こる日和見感染症で、生死にかかわる肺炎である。

ステロイド減量中に起こることが多い。糖質コルチコイドが細胞性免疫に影響してニューモシスティス肺炎を起こすのではないかと考えられているが、詳細はわかっていない。また、減量中にニューモシスティス肺炎が多いのは、ニューモシスティス肺炎によって肺が障害され、減量によって症状が出てくるという説があるが、詳細はわかっていない。固形腫瘍患者のニューモシスティス肺炎の疫学の報告はないが、筆者の施設では0.3%の症例でニューモシスティス肺炎がある。4週間以上ステロイド(プレドニゾン20mg/日以上)を継続する症例ではニューモシスティス肺炎の予防を下記のいずれかで行っている。

・スルファメトキサゾール400mg・トリメトプリム80mgを1日1回内服する。

・ペンタミジン300mgを生食5mLに溶解し、30分かけて吸入する。これを4週間毎に行う。

脳転移患者でステロイドを使用する際は、ステロイドでニューモシスティス肺炎がマスクされてしまうことがあり、症状(呼吸困難、乾性咳、発熱)に注意する必要がある。ニューモシスティス肺炎の診断後は、非HIV患者のニューモシスティス肺炎と同様に治療する。

2.てんかん

原発性脳腫瘍に比べて、転移性脳腫瘍はてんかん発作を起こしにくい。運動野に病変がある場合、脳実質と髄膜両方に病変がある場合は、てんかん発作のリスクが高い。症状としては強直間代性発作のような明らかにてんかん発作を疑うものから、意識障害などの鑑別を要するものまで様々な症状を呈する。進行性の悪性腫瘍患者では、代謝性の疾患(低ナトリウム、低血糖、化学療法による副作用)、中枢神経感染症が鑑別となる。

1)予防

レベチラセタム(500mgを1日2回内服)、トピラマート(50mgを1日2回内服で開始し、漸増後、維持量の150mgを1日2回内服)、プレガバリン(75mgを1日2回内服)は日本で承認されている。ラモトリジン、ラコサミドは日本では未承認である。てんかん発作がないのであれば、予防投与を行う必要はない。

2)治療

脳転移部位が焦点と考えられるてんかん発作を起こした症例に対しては、単剤の抗てんかん薬で治療を開始する。抗てんかん薬間での比較試験は今までない。抗てんかん薬による副作用をなるべく最小限にするために、なるべく少ない量で、血中濃度をモニターしながら治療を行う。

3.頭蓋内圧亢進

頭蓋腔に囲まれた頭蓋内腔では、その一定容積の閉鎖腔内で脳実質、脳血液量、髄液量の3つがバランスをとり合い一定範囲内の頭蓋内圧を保っている。何らかの障害によりこれら3つの体積が増大し、圧が上昇した状態を頭蓋内圧亢進という。頭蓋内圧の正常値は15mmHg以下であるが、頭蓋内圧亢進症例では20mmHg以上となっている。頭蓋内圧が限界を超えると代償機能が追いつかず、最終的には脳ヘルニアを生じ、生命に危険を及ぼす。

頭蓋内圧亢進の症状に気づき、適切なモニターを行い、頭蓋内圧を下げ、亢進させている原因を改善させる。

1)症状

3大症状は、頭痛、悪心・嘔吐、うっ血乳頭である。

他の急性症状は、頭痛、意識障害(Glasgow Coma Scale≦8)、瞳孔不同、対光反射の減弱・消失、欠伸、バイタルサインの変化(不規則なパターン、チェーン-ストークス呼吸、中枢性神経原性過換気、失調性呼吸、高血圧、徐脈)、片麻痺の出現・増強、腱反射の異常、異常姿勢(除皮質硬直、除脳硬直)がある。

2)原因

頭蓋内圧亢進を助長する因子としては、PaCO2の上昇、PaO2の低下、血管拡張薬の使用、排便時の努責、浣腸、静脈還流を阻害する体位、咳嗽、くしゃみ、不快刺激、疼痛によるストレスがある。

3)初期対応

頭蓋内圧亢進が懸念される患者においては、厳密に経時的観察を行い、早期に頭蓋内圧亢進症状および脳ヘルニアの徴候を発見することが重要である。

頭蓋内圧亢進を助長させる因子を除去するなどの予防的な処置と、迅速かつ適切な対処が必要である。

(1)早期発見

頭蓋内圧亢進症状の有無を経時的観察する。

(2)頭蓋内圧亢進を助長する因子の除去

・排便コントロールをする。

・体位:意識障害および呼吸障害がみられない時には脳の静脈還流を促進し、脳循環を改善させるため頭部を15‐30°挙上する。可能であれば頭部正中位を保つ。

・咳嗽の抑制:過度な咳嗽は胸腔内圧を高め、静脈還流を抑制する。必要時、鎮咳薬の投与を行い、心身ともに安楽な状態を保つ。

(3)輸液管理

・高浸透圧利尿薬(Dマンニトール1‐3g/kg)を投与する。60kgの体重の場合、600mL(120g)を1時間で点滴静注する。

・上記薬物の使用に伴う脱水症状、電解質異常に注意する。

(4)呼吸管理

・気道確保を行う。

・過換気にしてPaO2を26‐30mmHgに保つようにする。

4.血栓症の予防・治療

担がん患者は過凝固状態にあり、血栓静脈塞栓症のリスクは高い。一方で腫瘍からの出血リスクも高い。抗凝固により、脳転移部位からの出血を助長してしまう可能性がある。脳転移で腫瘍内出血を起こすことはまれであるが、悪性黒色腫、胆道がん、甲状腺がん、腎がんは突発性に出血を起こす[72]。これらの腫瘍では抗凝固に慎重になる必要がある。一般的に動脈系の血栓症の予防には抗血小板療法が施行され、静脈系の血栓症の予防と治療には主として抗凝固薬が用いられる。

1)抗凝固の禁忌

臨床的に重大な急性または慢性の出血のあるもの、最近の中枢神経出血があるもの、頭蓋内または脊椎内出血のハイリスクなもの、出血のリスクの高い手術後のもの、脊椎麻酔・腰椎穿刺直後、硬膜外カテーテル留置後、転倒し頭蓋内出血を起こす可能性が高いもの、血小板低下、血小板機能異常、凝固異常のため出血傾向がある時などである。

2)血栓の予防

周術期は血栓症のリスクが上昇し、抗凝固による血栓予防を行う。低分子ヘパリンまたは未分画ヘパリンを使用する。

3)血栓症の治療

(1)急性期の治療

ヘパリンで開始し、治療域にあることを2回連続で確認した後にワルファリンを開始する。ヘパリンは拮抗剤のプロタミンがあること、半減期が短いことから、脳転移症例で使用するのは非常に合理的である。ワルファリンは抗凝固因子のプロテインCを枯渇させること、第II因子が枯渇し抗凝固作用を発揮するまでに1週間を要することから、ヘパリンを併用する必要がある。

(2)慢性期

ワルファリンまたは低分子ヘパリンが候補として考えらえる。脳転移患者でワルファリンと低分子ヘパリンの血栓再発予防と出血を比較したランダム化比較試験はない。現在の日本の承認薬剤から考えればワルファリンでのコントロールをする以外ないが、トルソー症候群のようにワルファリン耐性の血栓症もある。

大静脈フィルターの有効性は限られている[73]。脳転移症例で考えられる適応は、急性の肺塞栓症はあるが出血した時に致死的となる場合(脳出血後、大きな脳梗塞後、易出血性の脳転移など)である。

低分子ヘパリン、ワルファリンの投与方法を下記に示す。

[1]低分子ヘパリン

筆者の施設では生理食塩水270mL+ヘパリン30mL(30000単位)で合計300mLにして、100単位/mLになるよう調製し抗凝固を行っている。新たに診断された活動性の血栓症は必ずヘパリン投与にて瞬時に抗凝固効果を得る必要がある。ヘパリンが治療域に達した時点でワルファリンを開始する。

ヘパリンの投与法マニュアル(体重調整による方法)を用いて管理している。

《1》ヘパリン80単/kgでボーラス(管注)投与する。

《2》ボーラスと同時にヘパリンの持続静注を18単位(U)/kg/で開始する。開始6時間後にAPTTを測定する。

《3》目標とするAPTTの値(治療域)が46‐70秒である場合は下記のスライディングを使用する。

【1】APTT<35秒の場合は80U/kgボーラスした後、4U/kg/時増加させる。

【2】APTT 35‐45秒の場合は40U/kgボーラスした後、2U/kg/時増加させる。

【3】APTT 46‐70秒の場合は変更不要である。

【4】APTT 71‐99秒の場合は2U/kg/時減量する。

【5】APTT >99秒の場合は1時間中止した後、3U/kg/時減量して再開する。

《4》APTTが目標とする範囲になるまで、投与量変更のたびにAPTTを6時間毎に測定する。

《5》治療域になったら24‐48時間毎にAPTT値をモニターする。貧血の進行やヘパリン起因性血小板減少症(HIT)などの合併症モニターのため、血算も適宜チェックする。

《6》各病院のAPTT検査キットにより治療域が異なるので確認する必要がある。

筆者の施設では上記のヘパリンの投与方法を一律に行うのではなく、患者の出血リスクと血栓症の重症度を考慮して運用している。(1)比較的元気な60歳以下の患者に対してはマニュアルどおり、(2)それ以外の普通の患者に対しては初期ボーラスは同じであるが持続を15U/kg/で開始、(3)全身状態不良な患者、出血するとその後の治療に悪影響を及ぼすと考えられる場合、多少出血のリスクがある患者に対しては初期ボーラスなしで15U/kg/の持続だけで開始する。しかしボーラスを抜く場合、重篤な肺塞栓がないことが前提である。

[2]ワルファリン

ワルファリンはヘパリン治療にてAPTTが確実に治療域に入ったのちに開始する。その後最低5日間はヘパリンと併用し、PT-INRが2日間連続で治療域の2‐3に入ったことを確認してヘパリンを止める。ヘパリン中止後はPT-INRが少し低下することが多いので重篤な血栓症を治療している場合には注意する。ワルファリンの投与量は年齢や体格により用量を調節するが通常2‐3mgで開始する。しかし、高齢者や食事摂取量が少ない患者にはさらに少ない量で開始することもある。投与開始3日目にPT-INRを測定しその後の用量を調節する。以前、初期大量投与をすることもあったが、抗凝固作用の主体であるプロトロンビンの減少は最初から維持量を投与した時と変わりはなく、初期大量投与はすべきではない。

1. Wen PY, Loeffler JS. Management of brain metastases. Oncology (Williston Park) 1999; 13(7): 941-54, 957-61. [PubMed]

2. Sundermeyer ML, et al. Changing patterns of bone and brain metastases in patients with colorectal cancer. Clin Colorectal Cancer 2005; 5(2): 108-13. [PubMed]

3. Bouffet E, et al. Brain metastases in children with solid tumors. Cancer 1997; 79(2): 403-10. [PubMed]

4. Delattre JY, et al. Distribution of brain metastases. Arch Neurol 1988; 45(7): 741-4. [PubMed]

5. Clouston PD, et al. The spectrum of neurological disease in patients with systemic cancer. Ann Neurol 1992; 31(3): 268-73. [PubMed]

6. Kim SY, et al. Screening of brain metastasis with limited magnetic resonance imaging (MRI): clinical implications of using limited brain MRI during initial staging for non-small cell lung cancer patients. J Korean Med Sci 2005; 20(1): 121-6. [PubMed]

7. Shuch B, et al. Brain metastasis from renal cell carcinoma: presentation, recurrence, and survival. Cancer 2008; 113(7): 1641-8. [PubMed]

8. Davis PC, et al. Diagnosis of cerebral metastases: double-dose delayed CT vs contrast-enhanced MR imaging. AJNR Am J Neuroradiol 1991; 12(2): 293-300. [PubMed]

9. Yokoi K, at el. Detection of brain metastasis in potentially operable non-small cell lung cancer: a comparison of CT and MRI. Chest 1999; 115(3): 714-9. [PubMed]

10. Peretti-Viton P, et al. Contrast-enhanced magnetisation transfer MRI in metastatic lesions of the brain. Neuroradiology 1998; 40(12): 783-7. [PubMed]

11. Patchell RA, et al. A randomized trial of surgery in the treatment of single metastases to the brain. N Engl J Med 1990; 322(8): 494-500. [PubMed]

12. Drlicek M, et al. Immunohistochemical panel of antibodies in the diagnosis of brain metastases of the unknown primary. Pathol Res Pract 2004; 200(10): 727-34. [PubMed]

13. Gaspar LE, et al. Validation of the RTOG recursive partitioning analysis (RPA) classification for brain metastases. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2000; 47(4): 1001-6. [PubMed]

14. Gaspar L, et al. Recursive partitioning analysis (RPA) of prognostic factors in three Radiation Therapy Oncology Group (RTOG) brain metastases trials. Int J Radiat Oncol Biol Phys 1997; 37(4): 745-51. [PubMed]

15. Sperduto PW, et al. Diagnosis-specific prognostic factors, indexes, and treatment outcomes for patients with newly diagnosed brain metastases: a multi-institutional analysis of 4,259 patients. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2010; 77(3): 655-61. [PubMed]

16. Hu C, et al. Nonsmall cell lung cancer presenting with synchronous solitary brain metastasis. Cancer 2006; 106(9): 1998-2004. [PubMed]

17. Yang SY, et al. Pulmonary resection in patients with nonsmall-cell lung cancer treated with gamma-knife radiosurgery for synchronous brain metastases. Cancer 2008; 112(8): 1780-6. [PubMed]

18. Rades D, et al. Single brain metastasis: radiosurgery alone compared with radiosurgery plus up-front whole-brain radiotherapy. Cancer 2012; 118(11): 2980-5. doi: 10.1002/cncr.26612. Epub 2011 Oct 25. [PubMed]

19. Linskey ME, et al. The role of stereotactic radiosurgery in the management of patients with newly diagnosed brain metastases: a systematic review and evidence-based clinical practice guideline. J Neurooncol 2010; 96(1): 45-68. [PubMed]

20. Auchter RM, et al. A multiinstitutional outcome and prognostic factor analysis of radiosurgery for resectable single brain metastasis. Int J Radiat Oncol Biol Phys 1996; 35(1): 27-35. [PubMed]

21. Vecht CJ, et al. Treatment of single brain metastasis: radiotherapy alone or combined with neurosurgery? Ann Neurol 1993; 33(6): 583-90. [PubMed]

22. Forsyth PA, et al. Prophylactic anticonvulsants in patients with brain tumour. Can J Neurol Sci 2003; 30(2): 106-12. [PubMed]

23. Noordijk EM, et al. The choice of treatment of single brain metastasis should be based on extracranial tumor activity and age. Int J Radiat Oncol Biol Phys 1994; 29(4): 711-7. [PubMed]

24. Mueller, RP, et al. Adjuvant whole-brain radiotherapy versus observation after radiosurgery or surgical resection of 1-3 cerebral metastases: results of the EORTC 22952-26001 study (abstract). J Clin Oncol 2009; 27: 89s.

25. Patchell RA, et al. Postoperative radiotherapy in the treatment of single metastases to the brain: a randomized trial. JAMA 1998; 280(17): 1485-9. [PubMed]

26. Videtic GM, et al. Validation of the RTOG recursive partitioning analysis (RPA) classification for small-cell lung cancer-only brain metastases. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2007; 67(1): 240-3. [PubMed]

27. Kocher M, et al. Adjuvant whole-brain radiotherapy versus observation after radiosurgery or surgical resection of one to three cerebral metastases: results of the EORTC 22952-26001 study. J Clin Oncol 2011; 29(2): 134-41. [PubMed]

28. Chang EL, et al. Neurocognition in patients with brain metastases treated with radiosurgery or radiosurgery plus whole-brain irradiation: a randomised controlled trial. Lancet Oncol 2009; 10(11): 1037-44. [PubMed]

29. Pirzkall A, et al. Radiosurgery alone or in combination with whole-brain radiotherapy for brain metastases. J Clin Oncol 1998; 16(11): 3563-9. [PubMed]

30. Alexander E 3rd, et al. Stereotactic radiosurgery for the definitive, noninvasive treatment of brain metastases. J Natl Cancer Inst 1995; 87(1): 34-40. [PubMed]

31. Mehta M, et al. A cost-effectiveness and cost-utility analysis of radiosurgery vs. resection for single-brain metastases. Int J Radiat Oncol Biol Phys 1997; 39(2): 445-54. [PubMed]

32. Wowra B, et al. Repeated gamma knife surgery for multiple brain metastases from renal cell carcinoma. J Neurosurg 2002; 97(4): 785-93. [PubMed]

33. Shuto T, et al. Gamma knife surgery for metastatic brain tumors from renal cell carcinoma. J Neurosurg 2006; 105(4): 555-60. [PubMed]

34. Loeffler JS, et al. Role of radiosurgery in the management of central nervous system metastases. Cancer Chemother Pharmacol 1999; 43 Suppl: S11-4. [PubMed]

35. Ammirati M, at el. The role of retreatment in the management of recurrent/progressive brain metastases: a systematic review and evidence-based clinical practice guideline. J Neurooncol 2010; 96(1): 85-96. [PubMed]

36. Chin LS, et al. Acute complications following gamma knife radiosurgery are rare. Surg Neurol 2000; 53(5): 498-502. [PubMed]

37. Petrovich Z, et al. Survival and pattern of failure in brain metastasis treated with stereotactic gamma knife radiosurgery. J Neurosurg 2002; 97(5 Suppl): 499-506. [PubMed]

38. Stewart DJ. A critique of the role of the blood-brain barrier in the chemotherapy of human brain tumors. J Neurooncol 1994; 20(2): 121-39. [PubMed]

39. Davey P. Brain metastases: treatment options to improve outcomes. CNS Drugs 2002; 16(5): 325-38. [PubMed]

40. Fortin D, et al. Enhanced chemotherapy delivery by intraarterial infusion and blood-brain barrier disruption in the treatment of cerebral metastasis. Cancer 2007; 109(4): 751-60. [PubMed]

41. Donelli MG, et al. Do anticancer agents reach the tumor target in the human brain? Cancer Chemother Pharmacol 1992; 30(4): 251-60. [PubMed]

42. Lassman AB, DeAngelis LM. Brain metastases. Neurol Clin 2003; 21(1): 1-23. [PubMed]

43. Moscetti L, et al. Up-front chemotherapy and radiation treatment in newly diagnosed nonsmall cell lung cancer with brain metastases: survey by Outcome Research Network for Evaluation of Treatment Results in Oncology. Cancer 2007; 109(2): 274-81. [PubMed]

44. Postmus PE, et al. Treatment of brain metastases of small-cell lung cancer: comparing teniposide and teniposide with whole-brain radiotherapy--a phase III study of the European Organization for the Research and Treatment of Cancer Lung Cancer Cooperative Group. J Clin Oncol 2000; 18(19): 3400-8. [PubMed]

45. Lee DH, et al. Primary chemotherapy for newly diagnosed nonsmall cell lung cancer patients with synchronous brain metastases compared with whole-brain radiotherapy administered first: result of a randomized pilot study. Cancer 2008; 113(1): 143-9. [PubMed]

46. Dziadziuszko R, et al. Temozolomide in patients with advanced non-small cell lung cancer with and without brain metastases: a phase II study of the EORTC Lung Cancer Group (08965). Eur J Cancer 2003; 39(9): 1271-6. [PubMed]

47. Wagenius G, et al. Radiotherapy vs. temozolomide in the treatment of patients with lung cancer and brain metastases: a randomized phase II study (abstract). J Clin Oncol 2006; 24: 398s.

48. Abrey LE, et al. Patupilone for the treatment of recurrent/progressive brain metastases in patients (pts) with non-small cell lung cancer (NSCLC): an open-label phase II study. J Clin Oncol 2008; 26: 97s.

49. Chiu CH, et al. Gefitinib is active in patients with brain metastases from non-small cell lung cancer and response is related to skin toxicity. Lung Cancer 2005; 47(1): 129-38. [PubMed]

50. Ceresoli GL, et al. Gefitinib in patients with brain metastases from non-small-cell lung cancer: a prospective trial. Ann Oncol 2004; 15(7): 1042-7. [PubMed]

51. Wu C, et al. Gefitinib as palliative therapy for lung adenocarcinoma metastatic to the brain. Lung Cancer 2007; 57(3): 359-64. [PubMed]

52. Kim JE, et al. Epidermal growth factor receptor tyrosine kinase inhibitors as a first-line therapy for never-smokers with adenocarcinoma of the lung having asymptomatic synchronous brain metastasis. Lung Cancer 2009; 65(3): 351-4. [PubMed]

53. Zee YK, et al. Fatal cystic change of brain metastasis after response to gefitinib in non-small-cell lung cancer. J Clin Oncol 2009; 27(30): e145-6. [PubMed]

54. Porta R, et al. Brain metastases from lung cancer responding to erlotinib: the importance of EGFR mutation. Eur Respir J 2011; 37(3): 624-31. [PubMed]

55. Brufsky AM. Central nervous system metastases in patients with HER2-positive metastatic breast cancer: incidence, treatment, and survival in patients from registHER. Clin Cancer Res 2011; 17(14): 4834-43. [PubMed]

56. Stewart DJ, Dahrouge S. Response of brain metastases from breast cancer to megestrol acetate: a case report. J Neurooncol 1995; 24(3): 299-301. [PubMed]

57. Madhup R, et al. Letrozole for brain and scalp metastases from breast cancer--a case report. Breast 2006; 15(3): 440-2. [PubMed]

58. Lawrence DP, et al. Phase II trial of ipilimumab monotherapy in melanoma patients with brain metastases (abstract #8523). J Clin Oncol 2010; 28: 8523.

59. Long GV, et al. Phase 1/2 study of GSK2118436, a selective inhibitor of V600E mutatn BRAF kinase: evidence of activity melanoma brain metastases (abstract # LBA27). Ann Oncol 2010; 21: viii12.

60. Gordon MS, et al. Phase I safety and pharmacokinetic study of recombinant human anti-vascular endothelial growth factor in patients with advanced cancer. J Clin Oncol 2001; 19(3): 843-50. [PubMed]

61. Besse B, et al. Bevacizumab safety in patients with central nervous system metastases. Clin Cancer Res 2010; 16(1): 269-78. [PubMed]

62. Crino L, et al. Safety and efficacy of first-line bevacizumab-based therapy in advanced non-squamous non-small-cell lung cancer (SAiL, MO19390): a phase 4 study. Lancet Oncol 2010; 11(8): 733-40. [PubMed]

63. Senger DR, et al. Vascular permeability factor (VPF, VEGF) in tumor biology. Cancer Metastasis Rev 1993; 12(3-4): 303-24. [PubMed]

64. Baethmann A, et al. Release of glutamate and of free fatty acids in vasogenic brain edema. J Neurosurg 1989; 70(4): 578-91. [PubMed]

65. Black KL, et al. Increased leukotriene C4 and vasogenic edema surrounding brain tumors in humans. Ann Neurol 1986; 19(6): 592-5. [PubMed]

66. Takahashi JA, et al. Correlation of basic fibroblast growth factor expression levels with the degree of malignancy and vascularity in human gliomas. J Neurosurg 1992; 76(5): 792-8. [PubMed]

67. Koehler PJ. Use of corticosteroids in neuro-oncology. Anticancer Drugs 1995; 6(1): 19-33. [PubMed]

68. Alberti E, et al. The effect of large doses of dexamethasone on the cerebrospinal fluid pressure in patients with supratentorial tumors. J Neurol 1978; 217(3): 173-81. [PubMed]

69. Vecht CJ, et al. Dose-effect relationship of dexamethasone on Karnofsky performance in metastatic brain tumors: a randomized study of doses of 4, 8, and 16 mg per day. Neurology 1994; 44(4): 675-80. [PubMed]

70. Ryken TC, et al. The role of steroids in the management of brain metastases: a systematic review and evidence-based clinical practice guideline. J Neurooncol 2010; 96(1): 103-14. [PubMed]

71. Vick NA, Wilson CB. Total care of the patient with a brain tumor with consideration of some ethical issues. Neurol Clin 1985; 3(4): 705-10. [PubMed]

72. Posner JB. Neurologic Complications of Cancer. FA Davis, Philadelphia. 1995.

73. Schiff D, DeAngelis LM. Therapy of venous thromboembolism in patients with brain metastases. Cancer 1994; 73(2): 493-8. [PubMed]